22.有明病院 | 脂肪肉腫との戦い

脂肪肉腫との戦い

2015年8月14日に腹腔内の巨大脂肪肉腫の摘出手術を受けました。
その後、2016年9月、2017年11月、2019年9月、2020年9月、2021年6月、2021年10月、再発手術を受けました。
私にとってまさに戦いです。
これまでの経過を綴っています。

平成27年6月8日、県立がんセンターの診察の日です。主治医にH君は私と同級生であり先日会ったことを話しました。主治医もH君から私のことを聞いていたようです。
この日は、今後の方針を決める日です。諸事情によりここ県立がんセンターでは手術はできないが、がん研有明病院に知り合いの外科医がいるので紹介するとのこと。最後の転院です。ここで手術ができなければ諦めて別の治療方法を考えましょうと言われました。主治医は、最後まで手術にこだわりなんとか切除できないかを模索してくれました。
6月12日、電車で有明病院に行きました。このころの移動はかなりつらく杖を持って歩いていました。幸い杖を持っていると優先席に座る事ができたのは不幸中の幸いでした。
持ってきたCD-ROMを渡して、これまでの経緯から話し始めます。初診なのでまた初めからの説明です。一通り説明を終えると、担当医は病院内で検討するので次回は6月16日に来てくださいと言い診察は終わりました。
県立がんセンターの主治医は、勝算があるから有明病院を紹介するとは言ったものの、有明病院の反応は今一つ感触がよくありませんでした。
帰りの電車の中では、これまでのことを考えて、あまり期待しないようにしようと妻と話していました。
6月15日午前中、妻の運転する車で義兄の病院に行き、アルブミンを点滴し、その午後県立ガンセンターに行き痛み止めなどの薬を処方してもらいました。病院のはしごは疲れます。
翌16日、有明病院へ回答を聞きに行きました。今度は電車なのでこれまた一苦労です。本当に歩くのもつらい。なんとか良い回答が来ないものか、いや期待しすぎるとまた落ち込みも大きくなる、いろいろ考えながら病院にたどりつきました。
担当医師の回答は強烈なものでした。「手術は無理ですね。画像を見る限りどこが腫瘍なのか分からない。お腹全体に広がっている。もし取るなら内臓も全部取らなければならない。内臓なしで人間は生きられますか?」
私が、他の病院で手術可能な病院はありますかと聞くと、担当医師はこう答えます。「日本中どこの病院でも手術できるところはありません。」
そこまで言うか?!
失意の中で有明病院を後にしました。