傘一つの線で分けられた 見覚えのある二人の名前 君が書いた僕の名前 僕が書いた君の名前 筆圧も書き方も 画数も文字数も 何も同じものはないけれど 二人の名前は あるべき場所に あるべき姿で並んでた 何度も書いた同じ傘 多くの傘も今では一つ 色褪せた柱にそっと記された二人の名前 突然見つけた二人の名前 僕は思わず目を伏せた あの頃書いた相合傘 何も変わらず残ってた 変わったものは なんだろう