今回は、「痛風」についてみなさんと学んでいきましょう。
1.症状
暴飲暴食した翌朝、急に足の親ゆびのつけ根が赤く腫れて痛くなることがあります。
風が吹いても痛いということで、「痛風」と呼ばれています。
足の親ゆびのつけ根以外に、足関節、足の甲、アキレス腱のつけ根、膝関節、手関節にも激痛発作が起こることがあります。
耳介に痛風結節や尿路結石が出来ることもあります。
生活習慣病(肥満や高血圧など)を合併することも少なくありません。
痛風発作を何度か経験している人は、発作の前兆(違和感)を感じることがあります。
2.原因と病態
血液中の尿酸値が上昇(高尿酸血症)し飽和溶解度を超えると、関節内に尿酸塩結晶が
生じます。
この結晶を白血球が処理する際、痛風発作(急性関節炎)が発症します。
高尿酸血症状態が続くと尿酸結石が腎臓に生じ、腎機能が悪化して腎不全となります。
高尿酸血症の原因は様々です。
腎臓から尿酸を排出する機能が低下したり、暴飲・暴食、肥満、激しい運動などが原因になると考えられています。
降圧利尿剤などの薬物も原因になることがあります。
3.診断
確実な痛風の診断は、発作中の関節の中に尿酸の結晶があることを証明することです。
通常は、血中尿酸値が高く痛風特有の臨床症状があれば、診断は可能です。
4.予防と治療
尿酸は絶えず身体の中で作られています。
菜食を主とした食生活に切り替え、尿酸が体内で出来ないようにするか、内服薬で
血中尿酸値をコントロールしなければなりません。
そのためには、定期的な血液検査(尿酸値と腎機能検査等)が必要です。
発作時の治療には、消炎鎮痛薬を用います。
局所麻酔剤入ステロイド関節内注入も効果的です。
前兆症状や発作の鎮静化にはコルヒチンも有効です。
痛風発作が治まってから、尿酸値をコントロールする薬を長期間服用します。
痛風の発作が起こらないからといって、薬を勝手にやめてはいけません。
そのために再発作を起こす方が非常に多い病気です。
公益社団法人 日本整形外科学会より引用
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☆合同会社おあしすネット代表 治療院おあしす院長 宮下浩二プロフィール