※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~
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【ククク……大丈夫か?】
『……大丈夫じゃないです…』
【だが、さっきよりも目の腫れは引いたぞ。】
『……え?じゃあ気づかれませんか?』
【いや、誰が見ても泣いたと分かるくらいだ。】
『……ダメじゃないですかぁ……』
今日は本当に泣いてばかりだから、蓄積?みたいな事で余計に腫れたのかなぁ…?
【ククク。“花粉症”とでも言っておけばいいんじゃないか?】
『……この季節にですか…?』
【ん?駄目か?】
『……』
…これは真面目に言ってくれてるのか……楽しんでるのか……
ガチャ
「お待たせしました。スッ…こちらお使い下さい。」
『!』
車を停めてコンビニに走って行った福光さん…
おトイレかな…?なんて思ったけど、まさかこれを僕に買ってきてくれたなんて……
氷ったペットボトルに、タオルまで巻かれてる……
『…あ、お金__ 』
【気にするな。】
「はい、その通りです。」
『ですが……』
【たまに福にも飯食わせてやってるだろ?
その礼だと思えばいい。】
「いつもご馳走様です。」
『いえ、そんな……』
【受け取ってやれ。
いつまでも福の顔が俺の方を向いてるのは気にくわない。】
「そういう事みたいなのでお願いします。」
福光さんの凄い所は、姫乃さんの塩対応に嬉しそうにする所だよね……
スッ…
『…お気遣いありがとうございます福光さん…』
福光さんが買ってきてくれた物で目を冷やせたからか、事務所近くに車が停まる頃には隣に座る姫乃さんに“大丈夫だ”とお墨付きをもらえた。
【じゃあ来週もよろしくな。】
『はい。伺わせて頂きます。』
【大隈君。】
『はい?』
【何が大事か、何を守りたいかだ。】
『!』
【そうすれば自ずと未来は……もう分かるな?】
『はい!』
【フッ、いい顔だ。】
『今日はありがとうございました。』
【ああ。じゃあな。】
僕が大事にしたいもの…
僕が守りたいと思うもの…
思い浮かぶのは、どちらも同じ人達の姿だ……
姫乃さんの車が見えなくなってから、僕は事務所に向かった。
業務報告書を書き、着替え終わると挨拶を済ませ家へと帰った。
その帰宅路の途中の電車の中で、僕はスマホを確認した。
見ると櫻坂さんからメッセージがきていた。
今日も家へ来ませんか?というお誘いのメッセージ…
僕を心配してくれているのが分かる内容だった…
だけど、もう家にいても心配する事はなくなったし1人で考えたい事もあったからお断りの返信をした。
そして、これからの事でお話ししたい事があるから時間を作って頂けませんか?という事も書いた…
…だけど、その返信は家に着いても来なかった。
夜だし、ご飯やらお風呂の準備なんかで忙しいよね……そう思ったから僕から催促の連絡はしなかった。
明日には会えるし、その時にでもまた聞いてみようと……
それからシャワーを浴び、夜ご飯は何にしようかと冷蔵庫の中身を確認していると、家のインターフォンが鳴った。
それには、流石にビクッとしてしまった……
もう安心なんだよ?なんて、自分に言い聞かせながらディスプレイを見るとそこには……
『…え?櫻坂さん…?』
どうして家に?
というか櫻坂さん1人なの…?
カチッ
『櫻坂さん?どうしたんで__ 』
《大隈君!開けて!》
『…え……』
《お願い!》
『あ、はい!今、行きます!』
何か慌ててるようなその声に僕は急いで玄関へと向かった。
そしてガチャと玄関の鍵を開けると__
ガッ!
《大隈君!それだけはやめて欲しい!お願いだ!》
焦っているような顔の櫻坂さんに両手で肩を掴まれそう言われた……