※これは妄想腐小説です BL要素が含まれます
~間違われた方、苦手な方はお戻り下さい~




































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さっき見た姫乃さんの微笑みとは全く違い、笑っているのに笑っていない表情…


一瞬でヒヤッとなった……









と、いうか……

















『…どうして姫乃さんがご存知なんですか?
松丘社長から何かお聞きに?』



【いや、聞いていない。】



『…え?…でも……』

















“そんな事” とか、明らかに何があったか知ってる口ぶりだったけど……



















【情報は1番の武器だからな。
だから、いかに早く正確な情報を仕入れるかに力を入れている。
それで君に起きた事も知った。】



『…な、なるほど……』

















姫乃さんも大会社の社長さんだから、そういう事が大事なんだろうな…
















【ああ、でも心配しなくていい。
君の所の副社長と違って榎本から無理に聞き出した訳じゃなく、遠くから安全にPCを覗かせて貰っただけだからな。】


















遠くから安全に…覗く?





それって……


う~ん…でも、社長だからそういう事も必要なのかな?

















【それで俺の要望を副社長に伝えてくれるか?】



『…あ、えっと…姫乃さんにそう言われたらお伝えはしたいのですが……
長世副社長は…その…“任せろ”と言ってくださっていて……ですから……すみません…』



【……】


















ど、どうしよう……怒らせてしまったかな…?



でもさっきの姫乃さんの顔は少し怖かったし、深溝さんを“貸せ”っていう言葉でも思ったけど、ただ話しをするだけじゃないような気がするし……

















【…相変わらず善人だな大隈君は。】



『…へ…?』



【困らせてすまないな。
君がそう言うであろうことは分かっていたんだ。
ただそんな君だから……いや、何でもない。】



『…姫乃さん?』



【ああ、気にしないでくれ。
ただどんな奴か顔を見てみたかっただけだから。】
















“だけ”………本当かな…?



















【それに既に国内にはいないから会うにも少し面倒だったし、まあ…長世副社長の所にも使える奴はいるし問題ないだろう。】



『……いない?』



【ああ、深溝とかいう奴は既に国内にはいないぞ。】

















いない…


近くどろこか、日本にいない……






ホッ……















【…その顔を見れたからよしとするか。】



『…え……』



【それで部屋はどうする?事務所に寄った後直ぐに向かっていいか?】



『っ!いいえ大丈夫です!家に帰ります!』



【…無理をしてないか?】



『大丈夫です!してません!
今、姫乃さんからお聞きした事で気にせず家に帰れると分かったので………あ…れ?』



【……】



『…まさか……この事を知らせてくれる為に姫乃さんは僕を待っていて下さったんですか?』



【俺が知らせなくても長世副社長から連絡はきたかもしれないがな。
だから本当の目的はそれじゃない。】



『…本当の目的?』



【ただ知らせておきたかったんだ。
俺達はいつでも君の味方になると。】



『!』



【迷惑だとか負担になるとかそんなの一切考えなくていい。
君には暁翔の事で恩がある。
その恩を俺達は返したいと思っている。
だから大隈君。いつでも俺達を頼ってくれ。】



『っ!』
















それを言う為に…?


忙しい方なのに、わざわざこうして僕を待っていてくれたの…?

















『…姫乃さ…ん……』



【フッ…。惚れてもいいぞ?】



『!』

















そんな冗談まで言ってくれるなんて…
















『…泣かせたいのか、笑わせたいのか分からなくて困ります……』



【泣きたいなら泣けばいい。
辛いなら辛いと言えばいい。
苦しいなら助けてと言えばいいんだ。
その声を待っている者がここにいるんだから。】



『っ……』



【俺に話したい事はないか?】


















いいのかな…?



こんな事…姫乃さんに話す事じゃない気がするけど……







でも……
















『…姫乃さん……僕、好きな人ができました……
でも、その人とはもう会わないようにしなきゃいけなくて……
分かってるんです…それが1番最善だって…
でも……それを考えると…ギュ……まだココが苦しくて…
…こんな事になるなら好きにならなきゃ良かった……』



















僕の気持ち…誰かに聞いて欲しいと思ってしまった……