近年の検体検査室は、複数の分析装置が搬送ラインと接続し、検体の前処理から分析までの工程を自動処理するプラントと言っても過言ではない。
では、検体検査室に製造業のような生産管理を適応することで、効率的な検査業務を行うことができるかというと、なかなかそうはいかない。
製造業と検体検査室における生産活動の決定的な違いは、後者には製造計画(その日の検体数や、検査計画)がないことである。
検査の依頼数は時事刻々と変化する。そのため、分析装置に架設する試薬や、採血室に投入する人員は、経験則やその場に応じた対応を取らざる負えない。
しかしまったく計画できないかというと、私はそうは思わない。
以前職場で検討したことだが、前日の16時時点で入っている翌日の検査依頼数に、1.2を乗じた値が当日の実際の検査依頼数に相当することがわかった。さらに、一か月先まで既に入っている検査予約数と当日の検体数は、その日までの期間に応じて、予約数に乗じる係数が変化することもわかった。
労働集約型の産業である医療において、適正な人員配置は重要である。検体検査室においても同様である。検査依頼数の予想ができることは、一か月間の人員計画を最適化し、少なくとも当日の人員不足による採血室や、検査工程の滞留を未然に防ぐことができると考える。
一日1000件を超えるような大規模な病院検査室は、少なくとも生産管理を学んで業務を効率化する努力が必要である。目の前に押し寄せる患者や検体に自らの業務を任せることから、どうすれば患者や検体の流れを管理して効率的な検査室を運営できるのかということを研究する必要がある。
1.検査室で情報管理を行っているので、読んでみた。
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2.熱い!日本の工場。こんな検体検査室理想だな・・・理解されるかわからないが。
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