白夜行の原作はストーリーが緻密で登場人物が多いし伏線がちりばめられているわで一度読んだだけでは見落としてしまう個所がいくつもでてくる。
A:ホテルで園村友彦との情交中に突然死した花岡夕子の死亡時刻をごまかすために、亮司の指示で夕子に成りすました女性が11時ごろボーイにシャンプーを部屋へ届けさせた。
B:別の項である晩の10時ごろ雪穂の家庭教師がラーメン食ってるときに雪穂がこっそり家を抜け出してタクシーでどこかへ出かけるところを目撃した。後日事情を訊くと、友達が自殺未遂したので駆けつけたと。
最初読んだときはこのAとBが全く結びつかなかったが、二度目に結びついた。
西口奈美江が逃走中に銀行のATMから大金を引き出すところが防犯カメラに写っているが、奈美江の殺害現場にはそのような大金は残されてなかった。
私は、奈美江を殺害した榎本が現金を奪っていったと解釈していた。
ドラマ版では奈美江に変装した雪穂がATMから2千万円を引き出している。ドラマのこのシーン観て私はこのドラマの監督はうまく脚色したなあと感心したものだ。
ところが原作を読みなおすとドラマのように解釈するのが妥当だと悟った。
原作ではあらゆる事件の結末が淡々と語られていくだけなので、読者は雪穂と亮司がどのように共謀してどのように犯行を重ねていくのかを想像するしかない。
ネットでいろいろ調べていたら白夜行の続編として「幻夜」という作品が上梓されていることを知った。
幻夜を読み始めて、しまったーと思った。幻夜が白夜行の続編だと知らずに読むべき作品だった。何の先入観もなく読んでいて途中で「あれっ?これって白夜行と関係あるよね?」と気がつく。これが理想であった。
尚、著者の東野圭吾氏は幻夜は白夜行の続編にしたくなかったと述べている。幻夜は白夜行の姉妹版だそうだ。