白夜行 その2 映画版はこけた | FX聖麟のデイトレでトレンドフォロー

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ネタバレ注意


種明かししながら進行するマギー司郎顔負けのドラマは早々に見切りをつけて、小説を読み進んだ。


小説は後半、探偵や笹垣刑事の追い込が加速しますます面白くなっていく。


ラスト20ページほどを残して映画版を観ることにした。ここまできたらネタバレもクソも関係ない。ましてや亮司が殺される(ドラマの第一話でそのように見えた/が実際は追いつめられての自殺)のがわかっている。もう失うものはない。


さて映画の配役だが、唐沢雪穂を堀北真希、桐原亮司をダルビッシュかと思ったが高良健吾という俳優、笹垣刑事をサスペンスの帝王船越英一郎が演じる。


今や国民的女優へと成長した堀北真希だが、小説の雪穂とイメージ違うわなあ。亮司役の高良は良かった。優しいおぼっちゃまルックスの山田孝之よりもどこか冷たい高良のほうが断然役にはまり込む。


映画の時代設定は小説と同じであるが、時代を表現するたとえばトイレットペーパー買占めとかインベーダーゲームとか阪神優勝とかバブルとかなんにも出てこないんで、こんなことならドラマみたいに現代に設定した方が撮影はしやすかったのではないのか?小説に合わせる意味がないのだ。


場所設定は大阪ではなく東京のスラム街(とおもわれる)だ。ドラマの武田鉄矢の不快な大阪弁に辟易していて、実は映画版で役者の大阪弁が心配であったが、舞台を関東に持って行ったのはある意味正解だと思った。下手な大阪弁を聞かずにすんだ。


キャストだが、亮司の両親、雪穂の実母、雪穂の同級生、質屋元店員松浦など地味な感じがする。ちらっと観たドラマの方が個性豊かでよさそうだ。


サスペンスの帝王船越さんのセリフ回しが芝居がかりすぎて白ける。


映画版のストーリーは小説と同じ構成で雪穂と亮司が会ったり、連絡を取り合ったりするシーンが一切ないのは良いが、長編小説をはしょりすぎて雪穂と亮司の手がけた数々の犯罪のほんの一部しか披露していない。映画では亮司はろくに働かずに薬剤師のひもを長年続けていたように描かれているが、小説ではコンピュータの達人で偽造キャッシュカードやら偽ゲームソフトやらハッキングで大金を稼いでいる。


この亮司の資金を元手に雪穂はブティックを開業するわけだが映画では元ウルトラマンの黒部進がスポンサーであり、亮司と雪穂が二人で力を併せてR&Y(店名)を作り上げた経緯が、二人の強力な絆が見えてこない。

小説では財産目当てで雪穂の最初の結婚と離婚を雪穂と亮司がいろんな策略をめぐらせて仕組んでいく面白さがあったが、映画ではすんなりと金持ちの御曹司と結婚しただけだ(江利子を襲ったが原作とかけ離れすぎ)。

江利子を襲わせるシーンこそ省いてもよかったのではないか?短い上映時間に3人もレイプさすこともなかろう。


このように肝心なところがことごとく欠落している映画版白夜行は不完全燃焼であったのだ。


しいていうなら主題歌はよかった。あれ歌っている珠妃という歌手は要チェックや。


さて映画を見終えて、小説の残りを読み終える。


このとき7月の3連休で時間が有り余っていた。

というわけで一話目の途中で放り投げていたドラマであったが暇つぶしに観てみることにした。


期待せずして観だしたドラマであるが、これがなんと私が過去に観たドラマの中の最高傑作ではないかと思えるほどのめりこんでいったのである。


つづく