栄養療法実践整形外科医の今日の独り言です。

お久しぶりです。ウインク

では今日は、
ジワジワ骨折の見方を変えてみましょう。

背骨や腰のジワジワ骨折を
栄養整形医学的に表現してみます。

そうすると、
脊椎圧迫骨折は

"骨が弱って起こった怪我の状態" となり、

病気ではなくなり、
ただの怪我になります。

怪我を早く治すためには、

栄養状態を改善させるための治療
が必要になります。

なぜ骨が折れたのか?

これを栄養整形医学的に考えていきます。

先に書いたblog、
コラーゲンの話①〜⑦を読んでいる方は
理解が早いと思いますので、

できればこのblogを読む前に
コラーゲンの話から読む事を
お勧めします。ウインク


"なぜ骨が折れたのか?" を考えて、

その治療方法を

健康保険を使った治療とは別のやり方で
示していきたいと思います。自論ですが。

重い物を持っただけで、
    尻餅をついただけで、
        縄跳びを跳んだだけで、

"背中や腰の痛みを感じて
     しかもなかなか治らない" のは、 

背骨や腰骨のジワジワ骨折を
           起こしているかもしれません。

そんな骨折を起こす方は、
女性なら60代から上、
男性なら75歳以上
が多い印象があります。


なぜ骨が折れたのか?


巷では、

本人が気づかないうちに
骨折が起きているということから

" いつの間にか骨折 " 

なんて言われていますが、

骨が自然に、

しかも知らないうちに折れるなんて
本来あり得ません!プンプン

これは、個人的には

" ほらやっぱり起こっちゃったでしょ骨折 "

と名付けたい骨折です。

骨折が起こるほど骨を弱らせたのは、
残念ながら患者さん自身だからです。

なぜなら、
どうしたら骨が弱くなるのかを知らず、

また、
どうしたら骨が
        丈夫になるのかも知らないからです。


背骨のジワジワ骨折が起こったのは、

その方が
やらなくてはならない事を
して来なかったからです。

言い方を変えれば、

将来背骨が潰れるように
                  生きてきたからです。

患者さんが、
あなたの身内だったら、

あなたはその方と
   同じ事をしてはいけません。

なぜならば、
同じ結果になると考えられるからです。

でも、
もう大丈夫です。

これから明かす話を
しっかりと心に刻んでくれれば、

あなたや自分の子供や孫や
更には
その子供たちも守れるからです。
(自論ですよ。)

骨折の理由は、

コラーゲンの劣化です。

私は整形外科医ですから、
赤ちゃんから超高齢者まで
ありとあらゆる年代のレントゲン写真を
見てきています。

ジワジワ骨折を起こしている方の
レントゲン写真に写る骨は、
実に弱々しいのです。

レントゲン写真を撮る時、
人の背後にレントゲンフィルムを置いて、
前からX線を照射します。

X線は人の身体を通り抜けて、
レントゲンフィルムにぶつかり、
フィルムを感光させます。

それを現像すると、
X線が沢山通り抜けた部分は暗くなり、
X線が通り抜けにくい部分は明るくなります。

通常、
骨はX線を跳ね返すため、
レントゲン写真の

20代のレントゲン写真は、

背骨とそうでない部分の
コントラストがハッキリしており、 

黒背景の上に白い紙を置いた影絵の様に
骨は白く明るくクッキリ写っています。

70代のレントゲン写真は、

背骨とそうでない部分の
コントラストが弱くなっており、

骨の輪郭はわかるけど中身はまるで
曇りガラスの様な写真になります。

私はかつて脊椎外科医でしたから、
何百人もの背骨を手術して
直接背骨を触って来ました。

普通は骨に釘を打とうとしても
硬い骨を貫くことは無理ですが、

ジワジワ骨折の方の骨には
簡単に釘が打てます。

糠に釘と表現したい様な事もあります。

場合によると、
ハサミで切れるほど弱っています。

コラーゲンの話で語った、
コラーゲンの劣化とは
それ程までに骨を弱くしてしまうのです。

コラーゲンの劣化はどうして起こるのか?

酸化 と 糖化 でしたね。

酸化とは、
活性酸素による攻撃。

コラーゲンの話でも出てきた
活性酸素を増やすアレを覚えていますか?

アレとは、ホモシステイン。

ビタミンB群をしっかり摂れば、
ホモシステインは減らせますよね。

じゃあ、
ホモシステインはどうしたら増えるのか?

ビタミンB群が減れば増えます。

ビタミンB群が減るとは?

ビタミンB群を摂取していないか、
ビタミンB群を大量に消費しているかです。

ビタミンB群の消費とは、
糖質の摂取、
アルコールの摂取です。

糖化とは、
糖質によるアミノ酸の悪玉化。

コラーゲンの話で語ったように、
糖化を受けやすいアミノ酸はリジンでした。

リジンは、
コラーゲンには欠かせないアミノ酸です。

リジンは、
ビタミンCと鉄の力で水酸化されて
ヒドロキシリジンとなり、
コラーゲンの善玉架橋を作りますが、

これが糖化されたら、
コラーゲンの悪玉架橋が増えて
コラーゲンは強度を失ってしまいます。

さて、
ここで何かに気づきましたか?

コラーゲンの話を思い出してくれたら、
きっと何かに気づくはずなんです。

ジワジワ骨折を起こしてしまった方は、
コラーゲンの悪玉架橋を増やしている。

ということは、
リジンをどんどん糖化している。

ということは、
糖質を沢山とっている。

リジンが豊富な食材は豆類でした。
リジンが少ない食材は穀類でした。

ということは、
ジワジワ骨折を起こす方は、
パン、麺、ご飯が大好きで、
あまり豆類を食べていない。

"えっ、毎日納豆食べてます!"

そんな方がいるかもしれませんが、
あなたが食べているのは納豆ではなく、
納豆ご飯では?

納豆ご飯は、
納豆ではなく "ご飯" ですよ。

更に、
砂糖の秘密で書いたように、
果糖を摂りすぎています。

果糖は、
ブドウ糖の10倍も糖化を起こします。

果糖が多いのが、果物。

"健康のために
毎日リンゴとバナナを食べています。"

果糖は血糖値を上げませんが、
ドンドン糖化反応を起こして、
コラーゲンをボロボロにします。

だから骨が折れたんです。

皆さん甘くて美味しい果物が大好き。

『こんなものばかり食べていませんか?

パン、麺、ご飯、
果物、バナナ、リンゴ、
お菓子、クッキー、ケーキ、
ジュース、ジャム、
トマト、人参、かぼちゃ、芋類。』

と指摘すると、

患者さんは皆こう言います。

"あらやだ、好きなものばっかり。"

糖にやられているんです。

糖質を摂取すればするほど、
特に果糖を摂取するほど、
リジンの糖化が進みます。

リジンの多い食材を食べなければ、
ダメになったリジンを再生できません。

骨は、
タンパク質が土台ですから代謝します。

ダメになったリジンも
新しいリジンで置き換えればいいんです。

しかし、
骨は生まれ変わるのに3ヶ月かかります。

新しいリジンで置き換える間に、
糖質を摂取し続けていたら、
リジンの糖化は止められないのです。

骨の糖化はいつから始まるのか?

衝撃的ですが、
生後6ヶ月からと想像できます。

マジ?

マジです!

理由は離乳食が始まるからです。

離乳食の多くは糖質ですね。

乳児期、
幼児期、
学童期、
思春期、
青春期、
成人期、
壮年期、
老年期、
糖質を食べていれば、
ビタミンB群が減りホモシステインが増え、
活性酸素が増え、
更に
身体で必ず糖化が起こります。

長い時間をかけて、
ジワジワとコラーゲンが劣化して、

骨は直接見る事は出来ませんが、
骨折が起こる時がやって来るんです。

いつの間にか骨折?

違いますよね。

"好きなものばっかり食べて来て、骨の健康の事を考えずに食べて来た結果起こった骨折"
それが、ジワジワ骨折の真実です。
(自論ですよ。)

さて、
ジワジワ骨折を将来起こさないための
栄養整形医学的治療法を示します。

とにかくタンパク質を摂る。
コラーゲンの材料となるアミノ酸、
グリシン、
リジン、
プロリン、
の多い食材を食べる。

鶏ガラスープ、
豚骨スープ、
牛のテールスープ、
いわゆるボーンブロス、コラーゲンスープ。

豚足、
鶏皮、
軟骨など、
コラーゲン豊富な食材。

以上はプロリン補給のため。

グリシンは甘いアミノ酸なので、
甘みのある甘エビやイカ刺しも◯。

リジンは豆類。
枝豆、
大豆、
空豆、
ひよこ豆、
などなど。

鉄はヘム鉄として、
赤身肉、
砂肝、
レバー、
ハツ。

非ヘム鉄として、
ほうれん草など。

ビタミンB群は赤身肉、
葉酸は葉物野菜。
焼き肉にサンチュを巻いてなどがオススメ。

ビタミンCは、
柑橘類で糖度が少ないもの、
レモン、
グレープフルーツ、
や葉物野菜、
パセリ、
キャベツ、
ゴーヤなど。

砂糖、
パン、
麺、
ご飯、
など精製された白い糖は避ける。

果糖の多い甘い果物は避ける。

果糖だらけの
精製飲料水は避ける。

サプリメントで
プロテイン、
ビタミンB群、
鉄、
ビタミンCを摂る。

甘いもの食べたら、
大量のビタミンB群を摂りましょう。

骨粗鬆症になって骨折してから
家族に付き添われて病院に行きますか?

それとも、
骨粗鬆症を予防して、
家族を誘って海外旅行に出かけませんか。

栄養整形医学的に
ジワジワ骨折にならない食生活を
身につけてみませんか。

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