好きな事が嫌いになるとき | 植松努のブログ

植松努のブログ

講演でしゃべりきれないことを書きます。

僕は、子どもの頃にプラモデルを禁止されました。

そのため、大人になってから、プラモデルが大好きになりました。

 

プラモデルを作り始めた頃は、毎日1個作るような勢いでした。

そのため、プラモ屋に足繁く行ってると、知り合いもできます。

やがて、その知り合いに、展示会に出してみないかと誘われます。

 

展示会に出してみたら、いろんな人がほめてくれます。嬉しいです。

でも、中には、間違ってる所などを教えてくれる人もいました。それも嬉しいです。

 

でも、展示会が終わったら、プラモデルをつくれなくなりました。

なぜなら、「間違えてはいけないから、徹底的に資料を調べる」ようになったからです。

また、「これならみんなを驚かせるかな?」だとか、評価やウケを考えるようになりました。

とたんに、まるでつくれなくなってしまったのです。

つくってもつくっても完成しません。

そして、プラモデルを嫌いになってしまいました。

そこから、数年間、プラモデルには関わりませんでした。

 

でも、やがて、子どもができて、子どもとプラモデルをつくってみたら、

子どもが、それはもう真剣に、嬉しそうにつくるのです。

もちろん、接着剤もはみでてるし、部品もずれています。

でも、嬉しそうなのです。

それを見ていて、僕も嬉しくなりました。

そうしたら、また、プラモデルを作りたくなったのです。

 

いまは、人の評価を気にしないで作れるようになりました。

自分で好きなように作るのです。

そうしたら、以前の、

「うまいと評価されるようにがんばった」ときよりも、

うまく作れるようになりました。


他人からよく思われたい。
他人に勝ちたい。負けたくない。
そういう気持ちでがんばると、

好きなことも好きではなくなってしまうのかもしれません。

それは悲しすぎます。

 

「好きったら好き」

くらべないのが一番だと思います。

結果的に上達すると思います。