間違った単語の使い方 | 植松努のブログ

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講演でしゃべりきれないことを書きます。


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先日、講演をした後で、ある人から、

「自分は、中途半端はダメだと言い続けてきた。だから、中途半端でもイイ、という言葉の意味を説明してください。」だそうです。

確かに僕は、「中途半端でも、何もしないよりもぜんぜんいい」と話しています。

 

よくよく話を伺ってみると、その方が言いたいことは「手抜きをするな」のようです。

仕事で手抜きをしている状態や、ベストを尽くしていない状態を、

その人は「中途半端」という表現で怒っていたようです。

 

で、中途半端、という言葉の使い方としては、それも間違っていません。

ただ、中途半端という表現が最適かというと微妙です。

その方も、最後には、「そうか。手抜きをするな。全力を尽くしているのか。と言った方がうまく伝わったかも。」と言ってくださっていました。

 

 

僕の父さんは「友だちなんてくだらない。そんなものはいらない。」と言っていました。

でも僕は、友だちは大切だと言うことを知っています。

ちなみに、父さんが否定していた「友だち」とは、なんとなくあつまり、欠席すると悪口を言われるから、しょうがなく集まりに付き合い、雰囲気やノリで行動してしまう集団、という意味のようです。

それは、僕もとてもいやです。でもそれって、友だちじゃないよね。

友だちはいらない、ではなく、無思考で付和雷同な集団に属するな、ということかな。

それなら同感です。

 

人間の思考は言語で行われます。

だから、ボキャブラリーが貧困だと、自分の心も理解できず、問題を表現もできず、

解決することも困難になるのだと思います。

単純な言葉で思考を単純化してしまうと、本質を見落とす可能性があります。

おそらく、「人脈」という言葉を、マイナスに考えてしまう人も、

それは「人脈」という表現がふさわしくない事象のことを言ってるのだと思います。

 

最近は、ネットの文字数制限や、ハッシュタグなどのおかげで、

思考を単純な単語で表現してしまう傾向が強いように感じます。

それは、もしかしたら本質を見誤る可能性があると思います。

 

残念ながら、事象を言語で表現しても、それを読む人に言語能力がないと伝わりません。

だからこそ、いかにして、わかりやすい表現で伝えるのかが重要です。

僕もそれを、日々悩み続けています。

 

残念な事に、穴埋め式問題などのおかげで、子ども達の文章読解力はかなり低くなってしまっているという話を聞きます。

僕は、いろんな人とメールでやりとりしますが、

素晴らしい文章を書く人大学生も沢山いますが、小学生のような文章しか書けない大学生も沢山います。そういう人達は、素直でまじめなんですが、思考が単純で、すぐに鵜呑みにしたがり、考えるのではなく、教えてもらおうとばかりします。会話が続きません。
また、文章読解力のない人は、文章ではなく、単語に反応しがちです。
そういう人達の的外れな議論は、よく国会中継などで目にします。

英語がどうのこうの、という政府の動きもあるようですが、
その前に、日本語をもっとしっかりするべきだと僕は思っています。
 

せっかくよい考えを持っても、それを伝えられなければ意味がないです。
また、間違った伝わり方をしても危険です。
伝える努力には、言語能力が不可欠です。
だから、やっぱり、たくさん本を読んだ方がいいと思います。

 

 

 

 

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