2020年 正智深谷高校スタディツアー〜企業訪問編〜
スタディーツアー1日目の午後は、5つのグループに分けれてマンハッタンに在る企業・団体を訪問し、実際にそこで働いている方々の話を聞く企業訪問プログラムです。
具体的には、企業の方から会社の紹介とオフィスツアー、SDGsに対する取り組みを紹介いただき、そして実際にそこで働いている社員の方々に生徒たちが英語でインタビューをします!
訪問させていただいた企業・団体は、Beam Suntory Inc. 、JNTO 日本政府観光局、Sumitomo Corporation of Amaricas と外資系コンサルタント会社2社です。
訪問先企業の一つに向かう途中で1枚
交流会後の昼食の後、まずは「企業訪問の心構え」を頭に入れることから始まります。皆にとっては初めての地下鉄と徒歩で向かうので、はぐれた時の約束事といった道中の注意から、実際に訪問先で話を聞いている時の相槌の打ち方などをグループごとに私どもスタッフが説明します。
皆真剣な表情で聞き、午前中の学生交流会でほぐれた緊張がまた少し復活です😅
この数ヶ月、日本での事前研修を通じ考え練習してきた成果を発揮する場です
会場から一番遠い企業に訪問するグループから順に出発します。地下鉄の入り口はすぐですが、会場はコロンビア大学の近くであり、せっかくのチャンスなのでコロンビア大学構内を短時間ですが駆け足で見学します!知恵の象徴と言われている、アルママータ像の中に隠れているフクロウ🦉を探し、皆知恵を授かり賢くなって準備万端!いざ、出発です
しっかりと知恵を授かりました〜!!
コロンビア大学 アルママータ像の前でピース
初めてのNYの地下鉄、企業訪問を目前にドキドキ、ワクワク
それぞれの企業に到着したら・・・ご挨拶をして、いよいよ活動の始まりです!!
<会社についての説明:難しいけど、面白い!!>
伺った企業・団体のお仕事内容について、社員・職員の方々が説明をしてくださいます。
訪問先企業の一つでは、川上から川下までと言われる総合商社の多岐にわたる産業分野とグローバルな事業活動について、丁寧にご説明いただきました。国をまたがる巨大プロジェクトに「こんな事業があるんだ!」驚く一方で、今まで知らなかった総合商社という業種に興味を持つ生徒も
熱のこもったお話に惹き込まれます
Sumitomo Corporation of Amaricas にて
外資系コンサルタント会社では、会社自体も取引先企業もグローバルな大企業ばかりであり、仕事内容も難しい内容であることから、生徒は怖気付いてしまうのではと、スタッフは実は少し心配していましたしかし、将来起業を考えている生徒から「小さい会社のコンサルタントも引き受けるか?」といった現実的な質問が出てこちらがビックリ!!
<オフィスツアー:自由かつ独創的なオフィスで生産性をUp>
説明の後、オフィスの中を案内してくださいました。みんな興味津々です!
最近のアメリカのオフィスは顔が合わせやすいオープンなスペースの中、プライバシーが守れる作りのオフィスが多いそうです。
さらに独創的なオフィスも多く、10あまりあるフロアーごとにデザインや作りが違うという企業もありました。ご案内頂いたフロアーはオフィスでは珍しいであろう木材の床、オープンスペースに色鮮やかなスタイリッシュなソファー、カーテンで円形に仕切られた個室、モダンアートの美術館と見間違うようなデザインの施された壁‼︎
日本のオフィスとはまるで違う自由で独創的な空間に目を見張る生徒たち。「日本のオフィスとは違うリラックスできる作りで、生産性が上がる!」という感想もありました。
また、なんとお客様に商品を知ってもらうためにオフィスにバーを併設している企業も!
<SDGsに対する取り組み>
その独創的なオフィスをお持ちの企業では、「自然を大切にする」という企業理念・会社の歴史などの会社説明とともに、SDGsに対する取り組みについてご説明いただきました。
やはりお酒は使用する「水」が基本ということで、「水」を守る、そのためには「森」を守るために、植林や間伐の作業に社をあげて参加されているとのこと、食品メーカーとして健康への取り組みにも力を入れているそうです。
熊倉社長と笑顔の素敵な社員達を囲んで Beam Suntory Inc. にて
将来は食品関係の仕事に就きたいと考えている生徒の「お酒を作るには硬水と軟水のどちらが良いのか?」という質問には、「どちらが良い悪いではなくて、お水によってお酒の個性が出る」という興味深いお答をいただきました
<英語でインタビュー!:ダイバーシティーで心地の良い職場>
オフィスで働くニューヨーカー達に、英語でインタビューをします。
生徒たちは、事前にいくつもの質問を考えてきました!
ある企業でインタビューさせていただいたのは、アングロサクソン・インド・東アジア・アフリカなど多様な人種の方々で、オフィスのユニークさとともに社員の方々のダイバーシティにも目が留まりました。生徒も「これが世界の中心、NYのグローバル企業なんだ」というのを感じ取ったのではと思います。
また、社員さんたちの楽しそうに働く姿を見て、ここNYで一緒に働きたいと感じた生徒もたくさんいたそうです。
ドキドキしながらインタビュー!聞く方も、答える方も真剣です
JNTO日本政府観光局にて
「何がなんでもNYで働くんだという夢を持って、NYにやってきた」というナイジェリアと中国出身のお二方にインタビューさせていただいた企業では、
夢を持って諦めず努力すること
人の繋がりを大切にすること
海外で広い視野を養うこと
を教えていただきました。生徒の心にもきっと響いたことでしょう。
また、日本人社員の方の留学を機に人生が変わったというお話が印象的だったという声もありました。そして、自分自身も今回の旅を機に物の見方や考え方が変わったという生徒も!
<生徒さんの成長ぶりに感無量>
ある企業で社員インタビューに臨んだ生徒達は、最初の自己紹介時は声も小さめで文章を読み上げている感じでしたが、少人数のグループに分かれて質問をしだすと少しずつ元気に!そして能動的に!準備してきた以外の質問も、その場で考えて質問していました。
自己紹介を2回したグループでは、1回目のみなさんの反応を見て「少し表現がおかしかったかな?」と感じたところは2回目の時には単語や言い方を変えて自主的に直している生徒もいたりして感心しました。
この短時間に、みんなの成長を感じます
御協力頂いた企業全てで、社員の方々が親切に温かく見守ってくださったので、最初は緊張していた生徒達も心を開いて一生懸命コミュニケーションを取るようになりました!
到着したばかりの時は、緊張気味に「雲の上の存在」と言っていた生徒が「今度みなさんに会う時はこの企業の一員になっていたいです!」というほどに。同行した先生が、生徒達のあまりの成長ぶりに感動して声を詰まらせる場面もあり、「先生の生徒にかける深い愛情と教員としての情熱」を感じ、こちらも感動した瞬間でした
企業訪問を無事終え、リラックスした生徒達
生徒の皆さんにとって会社の業務内容などは非常に難しかったでしょうが、それぞれきっと何かを感じ取ってくれたに違いないと思います。私が引率した企業を訪問した生徒達に感想を聞くと、「コンサルタント業というものを知らなかったし興味もなかったが、面白い仕事だと思った」「海外で勉強したくなった!」という声も聞けて、確実に生徒たちの視野を広げるキッカケになったと実感し、嬉しくなりました!
また、オフィスの作りや働き方に関心を持った生徒もいたので、彼らの経験や発想がこれからの日本企業を変えるかもしれません‼︎
最後に、御協力いただきました企業・団体の皆さま、本当にありがとうございました。
(NYdVスタッフ 土井純子)
2020年 正智深谷高校スタディツアー第4回(4/5) 〜グローバルキャリアセミナー編〜 に続く。