「アナ・ニコル・フー?(アナ・ニコルって誰?)」 | 裸のニューヨーク

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2月8日のアンナ(アナ)・ニコル・スミス(39歳)死亡のニュースは日本でも報道されたが、日本ではほとんど馴染みがなく、(アンナ・ニコル・スミスって誰?)と思った方も多いだろう。

昨年のニューヨークでも度々テレビのニュースに登場するので誰なんだろうと思っていた。どうも9月に長女を出産したにも関わらず父親が誰だか判然としないとか、その後自分の息子が急死したとかスキャンダルまみれという感じで、ファッション関係のセレブだろうと思っていた。

死亡の記事が出れば特に後追い記事も出ず、やがて忘れ去られる人なのだろうと思っていたら大間違い。アメリカでは連日の報道である。彼女の子供の父親は一体誰なのか、彼女はどこに埋葬されるのか、遺産はどうなるのか、などなど、いっこうにマスコミの「フィーバー」ぶりは収まる気配がない。かつて彼女をインタビューした事のあるCNNのラリー・キングも「マスコミが騒ぐからいつまでも報道されるのか、チャンネルを合わせる視聴者がいるから報道されるのか」といい加減うんざりした様子だった。

段々わかって来たのは、彼女には2度の結婚歴があり、2度目の相手はテキサスの80代の石油富豪で94年に結婚したが翌年死亡して遺産争いが生じた事。キャリアはと言うと「プレイボーイ」誌のプレイメイトとしてデビュー。「マリリン・モンローの再来」と騒がれ、モデルとして一世を風靡した事。映画にも出演している。

彼女がこんなに騒がれるのはやはりブロンド、豊満な肉体の持ち主だからだろうと察する。オッパイを俗語でメロン、と呼ぶが、彼女の胸を見ると洋服がはちきれんばかりの巨乳でまさにメロンのよう。その胸にしても豊胸手術の成果なのだと自ら告白しているという。

ブロンドは頭が悪いというステレオタイプがあり、彼女らをからかう「ブロンドジョーク」という、分野があるぐらいだが、実際にはブロンド女性は非常にモテる。どれだけモテるか、ブロンドの友人がいたのでよくわかる。トラックの運転手はヒューッと口笛を吹き、始終道で見つめられ、声をかけられ、男性の熱い興味の対象となるのである。日本人はスキャンダラスな人を排斥するが、アメリカ人はどうもそういう人種を好むような気がする。

が、いくら巨乳でもブロンドでも、いくらお金があっても、いくら有名でも幸せな人生を送ったとは思えない彼女、そう言えば、マリリン・モンローを評して、かつて共演したジャック・レモンがアクターズ・スタジオのインタビューで「彼女はとても不幸な人だったね」と語っていたのを思いだす。