男性助け女性死亡「信念でやったこと、しょうがない」 | 日本のお姉さん

男性助け女性死亡「信念でやったこと、しょうがない」

男性助け女性死亡「信念でやったこと、しょうがない」
TBS系(JNN) 10月2日(水)19時34分配信
横浜市のJR線の踏切内で男性を救助しようとして命を落とした村田奈津恵さん。2日、奈津恵さんの母親が胸中を語りました。
穏やかな表情を浮かべた晴れ着姿の女性。1日、横浜市の踏切で、男性を助けようとした最中に電車にはねられ亡くなった村田奈津恵さんの成人式の写真です。
「派手なことが嫌い。でも芯がすごく強い子で、わりと正義感のある子でした。それが今回、変な言い方だけど、こういうふうに出た。こういう形になった。それはそれであの子の信念でやったことだから、しょうがないと思います」(村田奈津恵さんの母 春子さん)
母・春子さんは、命がけの行動をとった娘にこんな言葉をかけてあげたいと話します。
「“痛かったね”ってそれだけです」(村田奈津恵さんの母 春子さん)
一夜明けた横浜市緑区の事故現場。村田さんの死を悼む人たちが相次いで訪れ、花を手向け、静かに手を合わせていました。
「すごい勇気だなと思いまして、なんとも言葉がないです」(献花に訪れた人)
「見て見ぬふりがだんだん世の中に増えちゃってて、さびしいんですけど、あの子はそういう子じゃなかった」(奈津恵さんの親戚)
「ここを通るたびに忘れないで、私も人の役に立てる人間になりたい」(献花に訪れた人)
助けられた70代の男性は鎖骨を折るなどの重傷を負い、入院中ですが、警察に対し「気づいたら救急車の中だった」と話しているそうです。男性が踏切の中で横たわっていた経緯については、まだ事情を聴くことができていません。
午後になり、事故現場には、JR東日本・横浜支社によって大きな献花台が設置されました。
絵を描くことが好きだったという村田奈津恵さん。自宅には、村田さんが5年ほど前に描いたという愛犬のイラストが飾られていました。
Q.最後に会ったのは?
「祖母が7月に亡くなって、四十九日の法要がひと月前にあって、その時に話をした。奈津恵の分までお父さんとお母さんを支えたいと思うので・・・安心してねって言いたいです」(村田奈津恵さんの姉 春恵さん)
制止を振り切り、踏切の中にいる男性を助けようとした娘の行動に、父・恵弘さんはこんな思いを口にしました。
「お父さんより先に逝ってほしくなかった。これだけです。それ以外にありません。強いて言えば、そのおじいさんは奈津恵の分まで長生きしてほしい」(父 村田恵弘さん)(02日18:12)