レアアースは、南鳥島以外にもありそうだ!
中国依存脱却へ現実味 南鳥島沖に高濃度レアアース発見、海底下浅く採掘容易 (1/2ページ)
2013.3.22 05:00
日本最東端の島「南鳥島」=東京都小笠原村【拡大】
南鳥島周辺の海底の泥に、最高で0.66%という高濃度のレアアース(希土類)が含まれていることが判明したと海洋研究開発機構と東京大のチームが21日、発表した。産業利用に有用なレアアースでは世界最高濃度。海底下3メートル付近と浅い場所にあった。
調査チームの加藤泰浩東京大教授は「予想以上に高濃度だった」と話し、周辺の埋蔵量は国内消費量の少なくとも数百年分に相当するとの見方を示した。
ハイブリッド車に使われるジスプロシウムは最高で0.03%。1日当たり1万トンの泥の採取を想定すると、2010年の日本のレアアース総需要量の42%を賄える。ジスプロシウムは需要の74%、テレビや発光ダイオード(LED)に使われる高価なテルビウムは380~750%。
加藤教授は「泥を大量に引き揚げる技術開発を3年以内に進め、商業利用できるか調べたい」と話した。
チームは1月、深海調査研究船「かいれい」を使って、南鳥島周辺の水深が最大5800メートルの海底7カ所で泥を採取。0.66%を検出したのは、南鳥島の南約200キロの海底下3メートル付近の泥だった。中国の鉱石に含まれる濃度の十数~20倍、タヒチ沖の4~6倍、ハワイ周辺海域の10倍に相当するという。
加藤教授らは昨年、過去に採取された泥を分析し、南鳥島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)に国内消費量の230年分程度のレアアースが埋まっていると推定していた。
【用語解説】レアアース(希土類)
地球上に存在する量が少なかったり、取り出すのが難しかったりする金属。永久磁石の材料となる「ネオジム」や「ジスプロシウム」などが含まれ、ハイブリッド車や電気自動車、スマートフォン(高機能携帯電話)などに使われている。現状では中国からの輸入が大半で、日本は調達先の多様化や代替品開発に乗り出している。
2013.3.22 05:00
日本最東端の島「南鳥島」=東京都小笠原村【拡大】
南鳥島周辺の海底の泥に、最高で0.66%という高濃度のレアアース(希土類)が含まれていることが判明したと海洋研究開発機構と東京大のチームが21日、発表した。産業利用に有用なレアアースでは世界最高濃度。海底下3メートル付近と浅い場所にあった。
調査チームの加藤泰浩東京大教授は「予想以上に高濃度だった」と話し、周辺の埋蔵量は国内消費量の少なくとも数百年分に相当するとの見方を示した。
ハイブリッド車に使われるジスプロシウムは最高で0.03%。1日当たり1万トンの泥の採取を想定すると、2010年の日本のレアアース総需要量の42%を賄える。ジスプロシウムは需要の74%、テレビや発光ダイオード(LED)に使われる高価なテルビウムは380~750%。
加藤教授は「泥を大量に引き揚げる技術開発を3年以内に進め、商業利用できるか調べたい」と話した。
チームは1月、深海調査研究船「かいれい」を使って、南鳥島周辺の水深が最大5800メートルの海底7カ所で泥を採取。0.66%を検出したのは、南鳥島の南約200キロの海底下3メートル付近の泥だった。中国の鉱石に含まれる濃度の十数~20倍、タヒチ沖の4~6倍、ハワイ周辺海域の10倍に相当するという。
加藤教授らは昨年、過去に採取された泥を分析し、南鳥島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)に国内消費量の230年分程度のレアアースが埋まっていると推定していた。
【用語解説】レアアース(希土類)
地球上に存在する量が少なかったり、取り出すのが難しかったりする金属。永久磁石の材料となる「ネオジム」や「ジスプロシウム」などが含まれ、ハイブリッド車や電気自動車、スマートフォン(高機能携帯電話)などに使われている。現状では中国からの輸入が大半で、日本は調達先の多様化や代替品開発に乗り出している。