歴史的初勝利 ~Jリーグ第3節 北九州 1-0 東京ヴェルディ @本城
2010年3月21日日曜日。
この日の対戦相手は東京ヴェルディでした。
読売クラブ時代、与那城ジョージ監督が14年間選手として在籍し、その後4年間監督として在籍。
また、千疋コーチも与那城監督時代に、読売クラブに在籍。
そして現・東京ヴェルディ・川勝監督も同時代に読売クラブに選手として在籍していた。
更にギラヴァンツ北九州には、ヴェルディに在籍していた選手も多い。
そういった意味ではギラヴァンツ北九州にとっては浅からぬ因縁の相手。
監督はインタビューで
『自分のところでいっぱいで、特に意識していない』
と答えたそうだが、感慨深いものがあっただろうなぁ。
この日2連敗をうけて、北九州はスタメンをいじってきた。
コンディションの上がらない河端選手とウェリントン選手に替え右SBに重光選手を、左SHに村松選手を起用。
また中盤の安定度を保たせるためにダイヤモンド型だった中盤を佐野選手と桑原選手を横にフラットに並べる布陣で挑む。
先制点は前半10分。
この日、初先発を果たした村松選手からのアーリークロスを2列目から飛び込んだ関選手が受ける。
これを東京V守備陣がクリア。
北九州がCKのチャンスを掴む。
このCKのキッカーは佐野選手。
低い弾道のクロスはファーサイドの東京V・土屋がクリア。
しかし、このクリアが弱く、走りこんできた関選手の正面に。
これを豪快に決めて今季、始めてののリードを奪う。
これまで先制された後に1点を狙いに行き、前がかりな所を突かれて追加点を奪われるパターンが続いたが先制点が大きかったのか、東京ヴェルディにパス回されるものの安定した中盤の守備を見せる。
ところが、前半39分。
GKからのフィードを受けようとした大島選手と東京V・土屋が空中戦で接触。
このプレーで大島選手の肘が入ったというジャッジでレッドカードが出される。
ここから流れは一変する。
前半終了間際には決定的なシュートを浴びるが水原選手のセーブで辛うじてリードのまま折り返す。
後半
数的優位の東京Vは早い時間から攻撃的な選手を次々に投入。
北九州は1トップの中嶋選手以外は自陣に引いて虎の子の1点を守りきる布陣に。
公式記録では、東京Vのシュートは後半だけで12本。
そのシュートの嵐を、水原選手や重光選手、川鍋選手達を中心に体を張ったディフェンスで凌ぎきった北九州。
そして4分という気の遠くなるような長いロスタイムを耐え、歴史的初勝利を掴んだ。
1-0という最小失点差の勝ちゲーム。
正直、後半は何度同点に追いつかれるだろうと思ったことか…
開幕から2試合、ミスを突かれての失点もあったがこのゲームでは、チーム一丸となり最後まで集中を切らさずに守りきった事に意味がある。
横浜FC戦での『初陣』、徳島戦での『初得点』に続き、このゲームでは『初先制点』、『初0失点』、そして『初勝利』。
当然だが、何もかもが初物づくし。
なんとも北九州らしい泥臭い初勝利だったが、本当に素晴らしい初勝利だった。
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小野信義&藤吉信次引退セレモニー
ゴール裏からははっきりと拝見できませんでしたが、素晴らしいアングルで撮影されておられますね。
撮影者の方、GJでございます。
JFLならびにJリーグ参入の原動力となったお二人、本当にお疲れ様でした。
そして
小野信義選手はアカデミーダイレクター※ として
藤吉信次選手はコーチとして
これからもギラヴァンツ北九州の為に頑張ってください。
よろしくお願いいたします。
※アカデミーダイレクター
Jクラブにおける選手育成の管理統括者として2009年度より新設。
U-18以下などの選手を育成する上での管理や技術面を中心に指導する。
はじめの一歩 ~Jリーグ第2節 北九州 1-3 徳島ヴォルティス @本城
2010年3月14日、本城陸上競技場において記念すべきJリーグホーム開幕戦を迎えた。
試合開始前には北橋市長の挨拶やダンスチームのイベント等が行われたが、私としては藤吉氏・小野氏の引退セレモニーはお客様の帰ってしまった試合後よりも、試合開始前に行うべきだったんじゃないかなぁ…と思う。
前節の敗戦を受けて、スタメンには変更があるかと思われていたが、ベンチ要因に2人の追加があった以外は前節とまったく同じ布陣で徳島に挑む。
一方の徳島は前節草津を1-0で破り勢いに乗ってアウェイ本城に乗り込んできた。
05年に昇格後はJ2で下位に低迷を続けていたが、昨年9位に導いた美濃部体制3年目の今年、津田・平繁・濱田といったJ1の経験を持つ選手を獲得。
昨年獲得した柿谷や青山、徳重らも含め上位を狙えるクラブに仕上げてきた。
ゲームは序盤から徳島が得意のサイドアタックで攻勢を見せ、何度か危ない位置でのセットプレーを与えてしまう。
徳島の攻撃を凌ぎながら徐々にペースを掴み始めた北九州は、中盤でボールを奪った桑原選手が遠目からシュートを狙ったり、中嶋選手のヘディングを受けた大島選手が難しい形のトラップからシュートを放つなどチャンスを築いていく。
均衡が破れたのは0-0で終わるかと思われた前半終了間際。
最終ラインから入れてきた徳島のロングボールに対するクリアが中途半端になったボールを奪った津田がディフェンスの裏を通し。飛び込んだ平繁がゴールを奪った。
前節に続きミスからの失点。
やはりJ2になるとここら辺を決めてくるねぇ。
先ずは同点にしたい北九州は風上に立った後半、ラインを上げ高い位置でのプレーを続ける。
一方の徳島は素早いパス回しから北九州DFラインの裏を裏を付くパスで反撃を試みる。
攻勢を続ける北九州は動きの落ちてきたウェリントン選手を下げ、突破力のある池元選手を右SHに投入。
その直後の64分
倉貫から縦パスを受けた平繁がポストとなり左サイドへ展開。
オーバーラップしてきた輪湖がダイレクトであげると走りこんできた倉貫が頭であわせ綺麗な崩しから2点目を奪う。
失点後、北九州は河端選手に替えて長谷川選手を投入。
桑原選手を1列下げ3バックに変更。
前に人数をかけ1点を奪いに行く。
そして生まれた歴史的瞬間。
左サイドで徳島のクリアボールを奪った冨士選手が中央へ。
桑原選手を経由したボールは佐野選手の足元へ。
佐野選手のゴール前へのクロスに飛び込んだ中嶋選手が体勢を崩しながらもゴールに叩き込んだ。
一進一退の攻防が続く中、関選手に替えて宮川選手を投入。
前がかりに攻勢を続ける中、徳島のカウンターから3失点目が生まれる。
クリアボールを受けた津田がDFの裏を狙った縦パス。
これを途中交代の徳重が上手く体を入れ替え、ディフェンスをかわすとゴールを奪った。
その後も、最後まで諦めずに戦った北九州だったが1-3で破れてしまった。
北九州にとっては、九州リーグ時代から在籍していた中嶋選手のゴールは嬉しい限り。
本当に素晴らしいゴールだった。
しかし3失点は痛いね。
1点目はミスから。
2点目はバイタルエリアでフリーにボールを回されてしまっての失点。
3点目は、同点を狙いに行ってのリスキーな状態からの失点だったから致し方ないか…
まだまだ改善点はいくつもあるんだろうね。
初の勝ち点はのがしたが、中嶋選手のゴールがはじめの一歩。
次は、初の勝ち点を奪って欲しい。
できれば『3』をね。