秋のひざしの中
昼休みに散歩をしている。
弁当を急いで食べて、外にとびだす。
事務所がオフイスビルの中にはいっているが、
付近にスーパーもあり、学校もあり、民家もある。
街並みを気ままに進んでいくと,
小さな中華料理店、コンビニ、に並んで町のお米やさんがある。
散歩は日によってコースを変えていて、ある日偶然見つけた。
そのお米屋さんは、店の奥に、精米機を備えていて、
着古した作業服のおやじが店先でアルミマイトのドカベンをうまそうに食べていた。
いくらでも米がはいりそうな弁当箱の深さでアルミマイトの黄金色の光が、
薄暗い店内にピカッと光って輝いていた。
こんな弁当箱、いまどきどこで売っているんだろう。
昔、亡くなった父が、そんな弁当箱に米とたくあんと梅ぼしをつめて、
仕事にいっていた。
それ以来、この米屋のある道を昼の散歩コースと決めている。
いくたびに、いつも作業服のおやじがドカベンをパクパクとうまそうに食べている。
その姿を見ると昭和にかえったようで、
なつかしくなる。
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