ぬうの目「原風景」 | ぬうさんは、のんきがお好き

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                 「原風景」

 

 三木清が大海に例えたものは、結局のところ触れることも見ることもなされていない未知の領域ってことになるのだろう。

 自分がいるということが、それにあたるのかもしれない・・。

 

  未成熟で産まれてから、その発達を肌で感じる。ヒトは日々のひとつひとつの感覚的な体験を、途方もなく積み重ね、今という自分が存在している。

 未完の器官が、もがいてきた、その動向が、そこにいる君自身ってことになるのだ。

 

 開拓をつづけ、その先の見えない広大な土地をはじめは、手探りで、ようやくひとつの何かを感じとる。

 

 いったい自分の今は、どんな風なのだろうか・・。

 

 この広大な土地のどんなに広い風景を知っているのか・・。

 

 ヒトの「もがき」は、その方向も、距離も、定まらないままつづいている。

時には、不安にさいなまれながら、ときには、何かに右往左往させられながら・・・。

 

 その迷いのままに、進んでいる。

 

 ふとした瞬間に、何かの存在を、なにげなく思い浮かべたことはないだろうか・・。

 その可もなく不可もなく、ただただ無防備な内なる自分は、いったい何を感じているのか・・・。

 こんなところからヒトをはじめてきたものなのだろう。

 だから、ここを呼び起こせた、その存在こそ。

 

 自分のかけがえのない存在なのかもしれない。

 

 不安や迷いの淵から、引き戻し、また、ひとつ積み重ねることができる。

 ひとつ 積み重ね また、喜びを感じられれば、それは無限にひろがる。その空間も、また、かけがえのないものになっていくんじゃないだろうか・・。

 

 手を離さないでいよう そんな時には・・・。