アルコールとパフォーマンスについて第3弾です。

第1弾↓

アルコールとスポーツについて① | マラソントレーナー日記 (ameblo.jp)

 

第2弾↓

アルコールとスポーツについて② | マラソントレーナー日記 (ameblo.jp)

 

 

 

アルコール摂取によるパフォーマンへの影響

 

様々な文献、参考書をみましたがポジティブなことを書いているものはほとんどありません。

 

また、スポーツ栄養として販売されている本にはアルコールについて書かれているものはほとんどありません。

書いてあってもほんの数ページのみです。

このはっきりしていない感じがまたいろいろな説を生み出すのでしょう。

 

 

私が確認した範囲では「筋力や無酸素性能力、有酸素運動に対するアルコールのエルゴジェニック効果は立証されていない」ということでした。

※エルゴジェニック効果…スポーツにおけるパフォーマンス向上効果

 

それどころかバランス能力、視覚と手の協調、反応時間、急速な情報の処理能力など様々なパフォーマンスを低下させると結論付けてあります。

 

 

一番のネガティブレビューは皆さんご存じの「利尿作用」でした。

 

尿から水分が出ていくことにより脱水となるためスポーツ活動中における飲酒は良い結果とはならないというのがアルコールとパフォーマンスについての着地地点かと思います。

 

その中でも唯一、ポジティブに書かれていたのは精神運動機能の抑制効果についてです。

 

これは抗振戦作用に着目したもので手の震えなどを抑制する効果があります。

つまり安定性や精度を要求される射的競技(ライフル、アーチェリーなど)ではパフォーマンスの向上につながるとされているのです。

ただし、摂取量を間違えると逆にパフォーマンスの低下を招く危険性があるとあります。

 

 

当たり前と言えば当たり前ですが…。

 

結局、スポーツ活動における飲酒はなし!ということです。

 

 

 

アルコールについての雑学

 

 

 

肝臓は1時間あたり10gのアルコールを分解する。

 

個人差はもちろんありますがアルコール度数5%の缶ビール350mlだと17.5mlのアルコールが含まれているので約2時間かかるということですね。

 

 

世界保健機構(WHO)は飲酒により頭頸部がん、食道がん、肝臓がん、大腸がん、女性の乳がんの原因になると認定している。

 

なんだかんだ、疾病のリスクは上がるようです。

だからといって必ずこれらの疾患に罹患するわけではありませんが、そのような側面があることは知っておいてもいいでしょう。

 

 

 

「全く飲酒しないより少量の飲酒をした方が体に良い」は言い過ぎ?

 

心疾患、脳梗塞などについては少量の飲酒で良い効果が得られることもある(個人差あり)そうですが、その他の疾患からみると少量でもリスクが上がることもあるそうです。

なんとも歯切れ悪い内容ですが、極論が一人歩きしたものと考えられます。

 

 

まとめ

 

アルコールは筋肉を溶かす。

これは飲酒によりストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され、それが筋肉の分解を促進することがある。

ただし、それがどのくらい飲酒すればどのくらい筋肉を分解するかは定かではない。

 

例えるなら「50mプールに赤色の絵の具を入れるとプールは真っ赤になる」といってるようなもの。

1滴では全く変わらないだろうし、1ℓ入れても大して変わらないだろうし…何ℓ入れたら赤くなり出すかな~みたいな感じです。

そりゃ厳密に言えば1滴でも赤くなってるんでしょうけど…そんな真っ赤になるって程でも…という。

 

この感じ、皆さんに伝わっていれば幸いです。

 

スポーツ選手としての飲酒

一言でまとめるなら「飲酒は良くなさそう…少なくともデメリットの方が多そう」です。

ストレス解消、仕事の付き合い、親睦を深めるツールといった側面はありつつも、純粋にスポーツ選手として活動するということに限定的に考えるのであればマイナス要素が多すぎます。

 

私の結論からいうと「飲むな」がなにかと事件事故がなく無難といえそうです。