妊娠をすると、病院の医師や管理栄養士の方から、「ビタミンAのサプリメントを飲むのはやめてください」と言われる事があります。
この理由は、妊婦さんがビタミンAを大量摂取すると、胎児に奇形が発生する危険性があると言われているためです。
このようなことを言われたら、さすがにビタミンAを摂取するのをためらいますよね。
ですが、ビタミンAは胎児の成長に必須の栄養素でもあります。ビタミンAが不足したらしたで、赤ちゃんの成長にも悪影響を及ぼしてしまうわけです。
なので、妊娠したらビタミンAは必ず摂る必要があります。
そこで疑問に思うのが、
妊娠したらビタミンAのサプリは摂って良いの? それとも摂らない方がいいの?
という問題。
僕の所では、不妊治療を行っている方など、今まで数名の方が分子栄養学を実践している最中に「おめでた」を経験しています。
この時に皆さんから同じ質問を受けたので、ここでも解説しますね。
まず、妊娠中にビタミンAのサプリを摂った方が良いかどうかについては、「積極的に摂った方がいい」というのが僕の結論です。
ただし、この積極的に摂るべきビタミンAのサプリメントについては、質をよく吟味する必要があります。
また、ビタミンAだけを単品で摂取しても意味が無いため、分子栄養学の血液検査等を利用して適切な栄養アプローチを行うことも必要です。
このあたりについて、もう少し詳しく解説しますね。
まず、ビタミンAの基本についてです。
ビタミンAにはいくつかの種類があり、豚や牛などの肝臓に含まれている物は「レチニルエステル」、タラの肝油など魚油には「レチノール」が含まれています。
この他、緑黄色野菜に多く含まれる「β-カロテン」や「α-カロテン」「β-クリプトキサンチン」などがあり、これらは小腸の上部で脂肪(脂質)と一緒に吸収され、カロテノイド類は必要に応じて「レチナール」に変換されます。
このレチナールは、主に網膜に存在し、視覚に関与しているビタミンAの形態です。このレチナールは、体内で必要に応じて「レチノイン酸」という形に変化します。
レチノイン酸は、細胞の分化・分裂をコントロールし、免疫細胞や皮膚、粘膜細胞などの正常な分化・分裂、角化の正常化(皮膚の一番外側にある角質細胞が生まれ、剥がれ落ちるまでの過程)に関わっている栄養素です。
赤ちゃんは日々大量の細胞の分化分裂を行いながら成長していきますので、この「レチノイン酸」が無いと細胞分裂がうまく出来なくなってしまいます。
もし、妊娠中にビタミンAが不足した場合、胎児の成長障害や先天異常を起こしてしてしまうリスクが高くなります。
一方で、もし「レチノイン酸」が体内で過剰に存在していた場合、正常な細胞の分化・分裂がコントロール出来なくなって、奇形のリスクが高まってしまいます。
妊娠初期では主要な器官の元が作られる時期であり、最も薬物や放射線の影響を最も受けやすい時期です。この時期における胎児への過剰なレチノイン酸の影響は、避けなければなりません。
つまり、妊娠中にビタミンAのサプリメントを避けるように言われるのは、レチノールからレチナール、レチノイン酸と変換されるため、この時期にビタミンAが遺伝に対して過剰に働いてしまうと、奇形のリスクが高まってしまう恐れがあるからなんですね。
ですが、基本的に食品から「レチノール」としてビタミンAを摂取する限り、ビタミンAの過剰症を心配する必要はありません。 ※ただし、合成のレチノールは除く
というのも、あるコホート研究(ユーザーを一定条件でグループに分け、それぞれの時間経過に伴う行動の変化を分析する研究手法)の結果では、妊娠中にビタミンA(レチノール)を10,000IU/日以上摂取した群における奇形の発生率は、自然発生率を超えないことが確認されています。
これは、食品やサプリメントに含まれるビタミンAは活性化前の「レチノール」であり、遺伝子には直接作用しない形のためです。
レチノールとして摂取した場合、基本的に体内では必要に応じて必要な形に代謝され、利用されています。この代謝は厳密にコントロールされているため、食品からレチノールとしてビタミンAを摂取する限り、ビタミンAの過剰症は心配ありません。
逆に、遺伝子に作用するのは、お薬などに含まれる活性型の「レチノイン酸」です。こちらは遺伝子に直接作用する形のため、過剰摂取には注意が必要です。
また、ビタミンA過剰摂取や副作用の報告については活性型である「合成のレチノイン酸」や「合成のレチノール」「合成のβカロテン」を大量投与した結果であって、決して食品に含まれる自然な形の「レチノール」や「βカロテン」でテストされたものではありません。
ビタミンA過剰症についての注意喚起では、その情報の多くが活性型のレチノイン酸と食品に含まれる自然体の「レチノール」「βカロテン」、「合成のレチノール」「合成のβカロテン」などを混同しています。
基本的にレチノールやβカロテンでは、活性を持たないことから安全性が高いビタミンAです。
加えて、「レチノール」と「レチナール」は体内で必要に応じて相互に変換することができ、体内でビタミンAを運ぶ際や貯蔵する際にも「レチニルエステル」というエステル化(コーティングのようなもの)が行われます。
例え食品からビタミンAを摂りすぎたとしても、体内では「レチナール」を活性の低い「レチノール」にしたり、レチニルエステルという非常に安定性が高い状態にして肝臓に貯えることが出来ます。
そのため、食品に含まれてる自然体の「レチノール」や「βカロテン」をサプリメントで摂ったとしても、基本的に過剰摂取の心配はありません。
逆に、レチノイン酸はレチナールやレチノールへと変換できないことから、薬によるレチノイン酸の大量投与は過剰摂取の危険性があるので注意が必要です。
それから、体内では必要に応じて「レチノイン酸」に活性化して利用されますが、この体内で作られる「レチノイン酸」と薬で用いられる「レチノイン酸」の作用は異なります。
例えば、体内でレチノイン酸が生成される場合、その生成量やタイミングは生体の調節機構によって厳密に制御されています。一方、薬など外部から投与される場合は、一度に大量のレチノイン酸が体内に供給されるため、自然な生体調節とは異なる影響を及ぼす可能性が高くなります。
つまり、体内で作られるレチノイン酸は、作られる量や作られた後の分解量、分解するタイミングなどを身体がコントロールできるのに対し、外部から投与したレチノイン酸は、身体がコントロールする事が出来ないんですね。
このため、外部から投与するレチノイン酸の作用と、身体の中で作られるレチノイン酸の作用は、同一視してはならないのです。
このように、ビタミンAの過剰症については食品由来の「レチノール」や「β-カロテン」として摂取する限り安全性が高く、過剰に心配したり避ける必要はありません。
むしろ、妊娠期に過剰にビタミンAの摂取を避け続けると、ビタミンA不足によって胎児の正常な発育が阻害され、早産や胎児の死亡、先天性異常などの合併症を伴うリスクが高くなります。
これは、ビタミンAには細胞の正常な分化・分裂に関与しているため、赤ちゃんの成長にはビタミンAが欠かせないためです。
特に妊娠中は赤ちゃんの成長によってより多くのビタミンAが必要になります。現代の加工食品が多い食生活では、ビタミンAの過剰摂取よりも不足の方がリスクが高いため、むしろ積極的に摂取することが必要です。
とは言え、ビタミンAだけを単品で摂取しても体内で利用出来なければ意味がありません。摂取する際は、他の栄養素とのバランスや、ご自身の状態についても考慮して下さい。基本的には、ケンビックスの血液検査を受けて頂くのがオススメです。
また、ビタミンAのサプリメントは様々ありますが、合成のレチノールが配合された物や、食品由来の成分から作られた物など様々あります。
ビタミンAのサプリメントを摂取する際は、きちんと食品由来の原材料を使用した質の高いサプリメントを選ぶことがポイントです。
例えば、僕がオススメしているケンビックスのビタミンAサプリメントは、タラ肝油を主原料とした食品由来の天然成分から作られています。
名称:タラ肝油含有加工食品
原材料名:タラ肝油(国内製造)、サフラワー油、ゼラチン/グリセリン、トマト色素、ヘマトコッカス藻色素、デュナリエラカロテン、マリーゴールド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンA
※ビタミンAとしてレチノールを配合
このような食品由来の天然成分から作られているサプリメントなら、食事から摂る栄養素と変わらない形で栄養素を摂取することが出来ます。
現在、ケンビックスのサプリメントで分子栄養学を実践している方は、このように食品由来の天然成分から作られていますので、安心してお召し上がり下さい😊
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