11月の寺社巡り、興福寺を出た後は お昼ご飯の時間です
お腹がいっぱいになったところで、東大寺へ向かいます。
大仏殿周辺はものすごい人混みでした。
コロナの感染者が激減している時期ではありましたが、
できるだけコロナに感染するリスクは減らしておこう という判断で、
大仏殿はスルーすることにして、代わりに二月堂と三月堂(法華堂)へ参拝しました。
大仏殿にいらっしゃる大仏さまのエネルギーは、とても温かく、そして舞い散る花ふぶきのようで、ものすごく癒されますよ。
今回は残念ながら参拝することができなかったのですが、
もしまたみなさんとご一緒できる機会があれば、ぜひともご案内させていただきたいな・・・と思います。
二月堂からの眺め。
左上に ちょこっとだけ見えているのが大仏殿の屋根です。
・・・じつはみなさんとお話しするのに夢中で、これだけしか写真を撮っていなかったので、
ここから下は私が先月一人で参拝した時の写真になります
お水取りの準備が着々と進んでいました。
ところで、大阪や奈良に住む人間にとって、
春を告げる行事と言えば やはり、ここ東大寺 二月堂で行われる“お水取り” でしょう。
お水取りの正式名称は“修二会” と言います。
本来は、修二会の最中 井戸から水を汲み上げ、観音さまにお供えする儀式のことをお水取りというのだそうですが、今ではすっかり
修二会=お水取り
という認識になっています。
お水取りは、こんな行事です。
今年も現在、修二会が行なわれています
このお水取りに関して伝わっている伝説が、ちょっとおもしろいです。
昔々、修二会を行う際に、
実忠和尚という方が 全国の神さま方に東大寺に集まっていただけるようにお願いをしました。
大勢の神さま方が続々と お集まりになる中、
若狭の国の遠敷(おにう)明神という神さまだけが いらっしゃらなかったのだそうです。
・・・で、修二会も終盤に差し掛かったころ、ようやく遠敷明神がお見えになったのですが、
集合時間に遅れてきた理由が!!
「すまん つい魚釣りに夢中になって、来るのが遅くなってしまったんや
お詫びに、観音さまにお供えする水はこちらで用意させてもらうから許してな」
ということで、遠敷明神さまが二月堂のほとりに水を湧き出させて下さって、そのお水を観音さまに奉ったのだそうです。
うっかりミスの多い私としては、何だかとっても親近感を覚えるエピソードです。
二月堂の裏手には、この遠敷明神をお祀りした遠敷神社もあるんですよ
こちらは不空羂索観音像をお祀りしている三月堂(法華堂)です。
仏像の向かいに大きな畳敷きの椅子があって、ママさんたちと一緒にここに座って、ぼぅっと仏さまを眺めていました。
羂索を用いて、あらゆる衆生を救って下さるという仏さまです。
もちろん、
「苦しいから助けて下さい!」
「私は、こういう助けが欲しいです!」
と、しっかり主張できる人もいると思いますが、
中には 自分からは助けを求めることができない人、あるいは自分にはどんな助けが必要なのか分からない人も、たくさんいらっしゃると思うんです。
興福寺の千手観音さまにしても、こちらの不空羂索観音さまにしても、
そういう方に対して、どんどん観音さまの方から手を伸ばして下さったり、羂索で引き上げて下さったりするのかも知れないな、と思います。
観音さまからは圧倒的な救済パワーが溢れ出ているのに、
なぜか三月堂全体では、まったりほっこりした柔らかーい優しーいエネルギーになっています。
私たち親も ここでは妙に和んで のんびりと過ごしてしまったのですが、
子どもたちも一緒に、緩~い雰囲気でくつろいでくれていたんじゃないかな?と思います。
ちょっとのんびりし過ぎて、その後のスケジュールが駆け足になってしまいました
寺社巡りの記事は、次で最後となります