細野晴臣の♬終わりの季節♬という曲があります。
10月になると聴きたくなる歌です。
11月に入って、私の働く訪問看護ステーションでは在宅ターミナルケアの患者さん=人生最後の時を家で過ごすために訪問看護を利用する人、が増えました。昨年もこの時期に印象的な患者さんを見送ったので、11月は終わりの季節、というイメージが自分の中で定着しつつあります。
それぞれの方の生き様や家族模様に、ともに泣いたり笑ったり、悩んだりしながら、心の深いところでは、なにか厳かな気持ちが揺り動かされている、そんな日々です。
先日、NHKの
プロフェッショナル仕事の流儀
に、在宅ホスピス医の川越厚先生が出ておられました。
25年前から在宅ホスピスをされているとのこと。25年前と言えば、まだ癌の病名告知さえ一般的ではなかった時代に、さぞかし困難の多い道程だったと思います。今は痛みをコントロールする薬の種類も増え、在宅でも苦痛少なく最期の時を迎えることが出来るようになったと先生もおっしゃっていました。
先生が患者さんに話をする時に、”お迎えが来るまで・・・”という言い方をしていたのが印象に残りました。
死の時には、先に亡くなった人があの世からお迎えにくる、という死生観はとても優しいですよね。決して一人で死んでいくのではない。日本人は、もともとはそんな優しい死生観を持っていたのではないでしょうか。
実際、お迎えが来ていた方も見ました。先に亡くなっている夫や兄弟が見えると言うので、家族からは嫌がられることが多いのですが(あっ!ばあさん!と言って、娘さんに「縁起の悪いこと言うんじゃないよっ!!と頭を叩かれていた人もいた(笑))、ああ、ホントにお迎えは来るものなんだな~、と思わされました。
川岸まで行って、先に亡くなった人に「お前はまだ来る番じゃないよ」と帰された人も何人か知っています。
先日のブログ、
獅子と虎の出逢う場所
でのお婆さんとの会話も、そんな経験から来ています。
長い看護師経験の中で、病院で亡くなる方、緩和ケア病棟で亡くなる方も看て来ました。在宅での看取りは、病院での看取りに比べ、ゆったりとした穏やかな時間が流れ、その人の生きて来たリズムそのままに過ごせることが、終わりの時間を、より濃密に、充実させてくれるように感じます。
認知症でグループホームで亡くなる方もいます。
とても家庭的で温かいグループホームなので、やはり穏やかに、優しい時間の中で亡くなっていかれます。
人生最後のときには、場所や家族のあるなしに関わらず、自分の人生を肯定してくれている、あたたかい人々の眼差しに見守られながらお迎えを待てることが何より大事。
十人十色の最期を看て来て、今はそう思っています。
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