通し狂言 星合世十三團

成田千本桜

発端・序幕

 

 

幕見にて。

成田屋を朝から観る幸せ。

せり上がってくる美しい姿。

休日はたっぷりと團十郎を観るに限る。

 

 

代演の尾上松也。

成田屋との顔合わせ。

彼は今、私の中で魅力が爆発している。

その彼が成田屋の横に並ぶ。

眼福。

高砂屋の休演は残念ではある。

が、これはこれで大事な機会とするべきだ。

 

 

成田屋の川越。

自らの手で娘を始末する。

その悲壮も美しい。

 

雀右衛門の静。

やはり良かった。

凛とした貫禄が心地よい。

 

 

鳥居前の戦い。

市川新十郎と團十郎の並び。

軽・重の対比。

 

ここの静はちょこんとして可愛い。

 

回り舞台でハケていく。

他の役者は直立のまま。

早変わりのため、成田屋だけ早く抜けていった。

 

折角なので静も連れてけばいいのに。

暗転中の旅立ちが表現できないかしら。

 

 

渡海屋。

市川右團次の滑稽味が良い。

松竹新喜劇での客演とか見てみたい。

メリハリ付いて面白いと思う。

 

そして、成田屋の丹蔵。

待望の白布噛み。

たまらない色気。

さらに布を離した後の口開き。

あの柔らかな口の形。

ハラリと落ちる布。

一瞬ではあるが、これもたまらない一景。

マニアック?

 

 

決戦に臨む知盛。

すっぽん近くで見せる決意顔にまた悶絶させられた。

 

彼はラストに昇天するが、私は始終昇天しっぱなし。

 

 

朝から刺激が強すぎるぞ!