実は「生きる化石」 | 沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

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このページでは、沼津港深海水族館の飼育員が水族館で会える生物たちの飼育状況や、日々のちょっとした発見などを随時お届けしていきます。
随時更新していきますので、是非ご覧ください。

みなさん、こんにちは!

てらこです。

 

昨日の天気予報だと、

どうやらまた寒波がくるそうですね。

「最近昼間は暖かくなってきたな~」

なんて思っていたのですが…

まだまだ冬ですね。

 

 

さてみなさん、

“生きる化石”と聞くと

どんな生き物を想像しますでしょうか?

 

当館で生きる化石と言えば

「シーラカンス!と思われる方が

多いかと思います。

 

でも実はシーラカンス以外にも、

「トリノアシ」や「ミズクラゲ」なんかも

生きる化石と呼ばれているんですよ!

 

そして“生きる化石”の中でも

今日みなさんにご紹介したい生き物が、

「ヌタウナギ」です!

 

グロテスクな見た目から

気持ち悪がられることが

多い生き物ですが、

実はすごいやつなんですよニヤリ

 

 

ヌタウナギは

なんと約3億年前から

その姿を大きく変えていません。

とても原始的な姿をしているため、

魚類とは異なると言われています。

 

その理由ですが、

まず1つ目に、

魚類が持つはずの顎を持っていません。

多くの魚類は顎を縦に動かし

獲物を捕えたり食べたりしますが、

ヌタウナギにはその顎がないため、

「歯状突起(しじょうとっき)」と呼ばれる

歯のようなものを使って、

肉をしゃぶるようにして食べます。

その食べ方は

まるでエイリアンのようです…驚き

(※これが歯状突起です。体の内部に隠し持っています。)

 

2つ目に、

背骨を持っていません。

背骨の代わりに、

「脊索(せきさく)」というものを持っていますが、

背骨とは違って柔らかいです。

そのため、

体を柔軟に動かすことができます。

 

また、

ヌタウナギは深海で生き残るために

ある技を身に付けています。

それが「ヌタ」を使った回避術です!

“逃げるが勝ち”とはまさにこのこと、

敵に襲われると

体から「ヌタ」と呼ばれる

ヌルヌルした液を出して、

敵の口や鰓を塞ぎ、

窒息させてしまうこともあります。

なんとも恐ろしい技ですねあせる

 

どうでしょうか?

すごい生態をしていますよね!

 

 

このように当館では

面白い特徴を持った生き物を

たくさん展示しています。

みなさんも是非見に来てくださいね!

 

てらこ