皆様こんにちは。

ねこミシンです。



今回は仕事備忘録です。


以前に作務衣をご依頼いただいたお客様からのリピートです。

今回も2枚の着物から作務衣を2点です。


以前の記事はこちら→★★



前回は染めの柔らかい着物だったので上着は裏付きにさせていただきましたが、

今回は2点とも紬の着物なので単衣仕立てでとのご依頼です。


まず出来上がり↓

ハンガーにかかっているのは大島です。

亡くなられたお母様のものだそうです。

左の鮮やかな紬は、

ご依頼者様がお若い頃に和裁を習っておられたときの自作だそうです。

年齢的には可愛すぎるけど、もったいないので単品にしてでも着倒したい。

とのことでした。



私はちょっとだけ和裁をかじっているので、

単衣の作務衣でも肩当て付けます。


肩当てとはこんなの↓ こちらは着物の八掛けを使いました。


で、和裁をかじっていても基本洋裁人間なので、

ミシンで縫えるところはミシンにしてしまいます。

出来上がりに影響無い部分だけですけど。


↑上の肩当ての袖側部分は、

和裁だと出来上がりの最後に袖付け線に沿って手縫いでくけるということになるのですが、

洋裁人間はわからないようにミシンで縫って手抜きしますグラサン





ということで、はい、ここからが本題です。

今回はその部分を記録として書かせていただきますね



まず、身頃の背縫いを縫ったら、

肩当てを作ったものを身頃に合わせて、

背縫いの中閉じをして本体と合わせておきます下矢印


その後、袖を縫い付けて縫い代は割ります。


割った縫い目に合わせて、

肩当ての縫い代を折り込んでマチ針で止め、

画像撮り忘れたけど、

肩当ての折山の際を大きいミシン目でコバステッチで捨て縫いします。


身頃と肩当ての間から手を入れて2枚重なった縫い代だけを引っ張り出して、

縫い代の際を普通のミシン目で縫います下矢印

急に生地が変わってごめんなさい。

2ミリ押さえを付けていますが、

普通押さえの方が、より際が縫えるので取り替えました。


あとは表に返して捨て縫いのコバステッチをほどくだけで、

あっという間に肩当ての袖付け部分が縫えたわけです。



出来上がりの肩当てをめくってみると、こんな感じ下矢印

このようにキセが少しかかっている状態ですが、

肩当ても要は裏地なので、

この部分のキセは洋裁のセオリーには合っているってことでおいで

ほんまか。


まあ、私のは和洋折衷のなんちゃって和裁なので、

なんでもアリです


肩当ての付け終わりは、身頃の縫い代を折りくけしたあと、

千鳥か祭り縫いで止めておきます。

ついでに背縫い部分の端も止めておきます。




ミシンで縫う作務衣の洋裁本や市販型紙等を使う場合も、

肩当ての付け方は同様に出来ます。


肩当ては【すべり】とも呼ばれるみたいなので、

滑りの悪い布使う場合や防寒したい場合は、

洋服裏地等で肩当てを付けると脱着しやすいかと思います。



とりあえず、ざっくり図にしてみました。

肩当ては後ろ身頃の方が長く付いている場合が多いと思います。

型紙は表生地と同様で使えますね。


手を入れるのは縫いやすい方向で大丈夫。



ということで、ざっくり過ぎるけど、

ズボラ肩当ての付け方でしたグラサン



でもね、

いくらズボラでも、必要な部分は手抜きしないでチクチク手縫いしますよおいで


例えばここ下矢印


和裁仕立ての場合は、衿の中にいろいろと布が重なっているので、

お洗濯で中の布がヨレないように、

出来上がってから衿の裏中央を大きい星止めで縫い付けておきます。

これは和裁じゃなくて自己流ですけど。


この部分の星止めは、

衿の裏から針をブスッと表まで貫通させて、そーっと針を引き抜き、

ぷっと表衿1枚だけが抜けたところをすくって次の縫い目に針を出します。

ぷぷっと複数の感覚があったときは最初からやり直し。

針を次の縫い目に出したら、

表側に抜けていないか、目視で確認してから針を抜きます。



この『ぷっ』という感覚が針を持つ指に伝わってきて

次の縫い目まで無事に針が通せた時が、


そこはかとなく好きな私ラブラブ



これはもう洋裁人間Mですな笑い泣き

↑あ、ねこミシン世代にしかわからないダジャレだった…(^◇^;)




以上、

本日も最後までお付き合い頂き

ありがとうございましたm(_ _)m