フォローしている好きなブロガーさんが読んだ平野啓一郎著『ある男』を読む
。
ずっと前から読みたいと思っていたが、時期を逃してしまって今頃になった
。

平野氏の小説を読むのは初
。
350ページのボリュームだが、展開が非常に面白くて引き込まれるように読み進む
。
別人と入れ替わったのだが、不慮の事故で死亡してしまう『ある男』の話。
平野氏は音楽にも精通しており、作中に出てくるバーで流れている音楽も通好み。(私はまったくわ分からない
)
死刑制度や人権問題(在日)にも深く切り込んでいて、読み応え十分
。
また、受刑者には多くの割合で知的障害を伴っていることにも触れられている
。
作中で一番印象に残ったワードは、『人生3勝4敗』。
負け越しているのだが、それで十分というところに感銘を受ける![]()
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欲が強い私なら、『人生4勝3敗』と言いたいところ
。
今のご時世は1敗するだけで、すべて失ってしまう不寛容な社会風潮に警鐘を鳴らしているようにも聞こえる
。
戸籍交換して別人になりかわる。
こんなことがあるんだとビックリする。
しかし、自分も1度、他人に成りすまして生きてみたいとちょっと思う
。
難解な部分も多々あったが、今後も、平野氏の小説を読んでみたいと強く思った
。