奥野亮子退団のおしらせ

2016年より劇団員として活動してきました奥野亮子が退団することとなりました。つきましては主宰・高木、宣伝広報担当・加瀬、奥野亮子からご挨拶がございます。いままでのご声援、ありがとうございました。鵺的と奥野さんの今後に、どうかご注目ください。


2016年からメンバーとして活動してきてくれました奥野亮子が退団することになりました。退団というよりは「独立」といった方が良いかもしれません。いちどひとりになってやっていきたいとのことで、以前から彼女にリーダーシップとセルフプロデュースの才能を感じていた自分としては、反対する理由はありませんでした。

思えば五年、なかなかの歳月ですが、あっという間でした。旗揚げから平山君の退団が六年ですので、ほぼおなじ時間を奥野さんと並走してきたことになります。この間に書いた拙作のラインナップをながめると、『悪魔を汚せ』から『夜会行』まで、自分としては格別の思い入れがある作品がならんでおり、彼女の存在が自分の創作活動にいかにプラスの影響をあたえてくれたかがよくわかります。退団が決まり、自分の書くものにも変化が生じるであろう予兆をすでに感じています。どうか今後の鵺的と奥野さんの活動にご注目ください。

最後に奥野さんに最大限の感謝と敬意を表します。本当にありがとうございました。これからの活躍にも期待しています。

演劇ユニット鵺的主宰　高木登


月のひかり、青い炎、白い百合の華——
静かに、でも強く確かに行き渡る奥野さんの輝きが、
鵺的という“場”と作品、行く手を照らしてくれた5年間でした。
本来ならば寂しくて堪らなくなるところですが、なぜか、不思議と、
その存在をより身近に感じているこの頃です。互いに進む道の先で、
きっとまたこの“場”で出会うからでしょうか。いまはそう願って、
心からの「ありがとう」を。

演劇ユニット鵺的　宣伝広報担当　加瀬修一


2013年に初めて鵺的に出演してから8年。
2016年にメンバーとなってから丸5年。
俳優として、いち人間として、大変充実した時間を過ごさせていただきました。

いちど、完全な個人となって、
演劇人として、ひとりの大人として、この世界と向き合いたいと考え、
この度、わたくし奥野亮子は、鵺的退団の運びとなりました。

鵺的の作品たちに、
高木さんに、加瀬さんに、寺十さんに、顕史郎さんに、
ご一緒した全てのキャスト・スタッフの皆さまに、
出逢っていなければ、今の私はありません。
沢山のことばと時間、生き様を本当にありがとうございました。
鵺的の現場でしか見られない景色が沢山ありました。
豊かな場所を離れることは、寂しさがないと言えばきっと嘘になりますが、
ここにいたからこそ、私は胸をはって次の景色を見に行けます。

これまで鵺的の作品に触れて下さった皆さま、
本当にありがとうございました。
これからも鵺的と、願わくば奥野亮子をどうぞよろしくお願いいたします。

最後にあらためまして、高木さん、加瀬さん、
本当にお世話になりました。
同じ時に、常に前を向いて作品を作り続けられたこと、心より誇りに思います。
進化していく、鵺的という「場」をこれからも楽しみにしております。


2021年12月29日
奥野亮子