仮題……から追記 ボイスレコーダーをこんなふうに使ってます | ふつうに休みたい・生きる事をふつうに楽しみたい ――ある線筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群患者ブログ

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筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群というわかりにくい病気について、症状、感じた事、試した事について書いています。
何か、参考になったら幸いです。

◆近況

 

お久しぶりです

連休中ですし
過去に起こった出来事や
病気の症状やどんな治療リハビリしてどんな感じだったのかということを
時系列に整理してみてます
何かが見えてきたらまた ご連絡いたします
m(_ _*)m
 
◆最初は苦し紛れのボイスレコーダー利用
 
ボイスレコーダーを利用したなんて言うと、いかにもハイテクですが、最初は苦し紛れでした。
とにかく痛いし苦しいし、頭が回らないし、何かやってないと馬鹿な自傷行為をしそうな、そんな感じでした。
最初は、ノートに書いたりいろいろやっていましたが、ノートも難しくなってきたので(座って姿勢維持や、手指が使えなくなってきた)ボイスレコーダーを使ってみました。
とにかく声に出して、吹き込む。
誰かに話すと言っても「苦しい」とか「痛い」とか、そんな事を延々と話せる人はいない。それは相手も壊してしまう。
混乱やうつ状態が酷い時は、医師にも「あんまり人と話さない方がいいと思う。相手もうつ病になってしまう」とも言われました。それは、私も心配でした。
そのアドバイスに従って、バカ正直に誰とも話さなくなったわけではなく、電話で理解してもらえる友人とは、話はしていました。でも、話の量も質も加減しなければならない。 
私にとっては全然、 話せる質も量も足りない。
私も心の問題を抱えた人が、延々と2時間でも3時間でも病んだ話をし続けるのに捕まった時の辛さは、知っているので(気の毒な境遇なのはわかるけど、連日だと、こっちも壊れてくる)、ある程度は自分でなんとかしなければというのがありました。


パミール高原の民話で、メリケン粉で人形を作って、それに話しかけて、自分の毒を出して孤独の毒で死ぬ事を免れたという話を思い出したので、なんでもいいから、ともかくやってみようと思いました。荒唐無稽でも、民話って、何か意味があるはず。
家にころがっていた、ありあわせの人形にしゃべってみたのですが、何だか、ダメでした。
人形に対して、気持ちを込められない。気持ちがこもらないと続けられないし、リハビリにならない。
自分には合ってない。
だから、記録もへったくれもなく、とにかくスマホの録音機能に録音してみました。これなら行けそうな感じがしました。
スマホの容量では限度があるし、気軽に使えないので、ボイスレコーダーを買って、もう、延々と吹き込み続けました。
パソで複雑な事をやれる見通しが無かったので、一応、SDカードを直接挿入できるタイプのを買って使い続けました。
 
 
最初は、留守電以外の機械に向かって話した事無かったので、どう言ったらいいのかわからなかったけど、だんだんに、録音機に向かって話せるようになってきました。
ただ、話せるようになっても、感じた要点を、ちゃんと繋げて話せないのが困りました。
支離滅裂になりそうだったり、話していて、途中で何を話そうとしていたのかわからなくなってしまう。
どうやったらいいのか、いろいろ試して、最初は、「~のテーマで話します」と言って(それも吹き込む)から、話し始めました。
そのテーマを頭の中で、何度も確認しながら、それに関する事を思い出しては、話してました。
最初は、外国語を覚えたての人が無理やり講演してるみたいな、がちがちな喋り方や内容でしたが、ちょっとずつ、無理に話しの背骨(テーマ)の確認をし続けなくても、話せるようになってきたように思います。
 
 
ボイスレコーダーに話しかけるのは、認知能力や感情の能力を維持したり、上げたりするのにも役に立ったのですが、思わぬ副産物がありました。
声を使うというのは、腹筋、横隔膜、喉、肺を使う。感情に合わせて、呼吸関連の体を使う。
画面やノートを見ながら、目と手指を使い、文字を書くのとは違う、心と体の使い方。
呼吸は、精神を安定させるし、呼吸の力が弱っている自分には、良いリハビリになっていました。
歌を歌えばいいという、アドバイスをする医師もいたのですが、ラジオの音楽すら、聴覚過敏で厳しかった私には、歌的な事はハードルが高すぎました。
ボイスレコーダーに、自分のペースで自分の感じている事を話すのは、できそうだし、合ってる。続けました。
 
 
支離滅裂じゃない話をするのには、感じている事を整理して、組み立てて、声にしなければならない。
必然的に、他人に自分の状態や気持ちを話すための訓練にはなったように思います。
自分が何を感じているのか。何を考えているのか。
自分に何が出来ないか、何ができるのかを相手に伝えて生活を調節しなければいけない。
どういうタイミングでどういう症状が出るのか。現在どんな感じなのか。
この薬をこのぐらい使った時は どんな感じだったか。
ちゃんと伝えられないと
「 気のせいだ」と放置されたり、「 精神を安定させるために」と精神安定剤を大量に出されて、今度はそっちの方でどうにもならなくなったりする。
何かをきちんと伝える能力というのは どうにかしなければならない問題でした。

「 ちゃんと話せてるからあなたは大丈夫」( その人の見立てでは大丈夫かもしれないけど私自身は苦しくてたまらない のですが)あるいは「 怠けるために嘘を言っているのに違いない」( 頑張って話してこういうのは特に辛い) そういうふうにとる人もいます。
それでも辛抱強く話し合いながら模索するしかない。

 
私にとってのボイスレコーダーの役割は、4つあると思っています。
 
1.とにかく感情を吐き出して自傷他害を防ぐ
2.呼吸器系のリハビリ
3.思考能力とか感情処理系のリハビリ
4.記録
 
最近は、「~年、~月~日、夜の~時頃……」と最初に吹き込んで話しています。これは、認知機能が落ちてしまっている自分に、今日は何月何日かという事を確認させて、認知機能に大切な、日付や時間の感覚を維持させるのに役立っています。
落ちきっている時は、何月何日、何時頃かということも、怪しくなっていたので。
ただ、現在は、正直、記録として、聞き返す事は、あまり無いです。
ノートなどと違って、音声データを確認し直すのは時間がかかります。
ただ、面白い事は、発見しました。
 
調子が悪い日は、1日に何回も何回も吹き込んでいる。苦しくて、感情が処理しきれないから。
もっと調子が悪いと、声も出せないので、吹き込む回数がゼロになる。
内容は確認しにくいけど、吹き込む回数で、その日の精神や体の状態を測る目安になる。
音声データ全部を見返すのは、厳しいけど、
「~月~日~時~分の録音データがある」というのは、目で見て確認できるので、「その日に何回の録音があったか」
で、体調の推移をデータに取ってみるのも、面白いかもしれません。
 
ただ、まだ、ノートの方の整理で手一杯ですが……

下の写真は 予約できるようになった表計算ソフトで 時系列であったことを整理している写真