平成17年(2005年) 12月

寝台特急出雲廃止反対運動

(今日は何の日?のブログ)

※個人的見解も入っています

 【投稿  令和3年12月16日】

【修正等 令和4年3月17日等】

 

 

 

1 はじめに

(1)今日は何の日①

 ・今回のブログの投稿日は令和3年(2021年)12月16日です。

・平成17年(2007年)12月16日は、鳥取県議会にて、「寝台特急「出雲」の運行の継続を求める決議」が議決された日です。詳細は下記をご参照ください。

※今回のブログでは、出雲号について、通称である「寝台特急出雲」あるいは「寝台特急出雲号」と表記することが多いと思いますので、よろしくお願いします。

 

(2)Twitterより

鳥取・倉吉の住民にとって、寝台特急出雲は非常に重要な列車であったようです。

<引用>

※引用リツイートのうえ、ツイートのリンクをコピーの方法で引用

 

 

 

(3)寝台特急出雲 勇姿

<倉吉駅>

<引用> 

※この写真は、speedbird744氏の作品で、同氏がInstagramに投稿された写真。場所は山陰本線倉吉駅、時期は2000年2月、とのこと。使用については了承を得ております。

URL:Shiokawa_Osamu(@speedbird744) • Instagram写真と動画

 

 

<米子駅>

<引用>

※PIXTAで購入。コピーライト表示は次の通り

 <コピーライト表示>

素材番号:1445939  撮影日時:2005/12/02

クレジット(作者名表記):hide氏/PIXTA(ピクスタ)

<URL: https://pixta.jp/photo/1445939 >

(写真提供:PIXTA(ピクスタ)…ロイヤリティフリー(RF)素材)

 

(ソロ鉄ブログ管理者補足説明)

これは、米子駅2番ホームに停車中の東京発出雲市行き寝台特急出雲号。出雲京都駅からDD51形ディーゼル機関車が牽引。

 

 

(4)寝台特急出雲ダイヤ(平成18年2月)

・下り⇒東京21時10分発、出雲市10時54分着

・上り⇒出雲市17時39分発、東京6時57分着

 

(5)経過(R4.3.17追記)

・平成9年3月 山陰本線全線で普通客車列車廃止

・平成11年10月 急行だいせん気動車化

・平成16年10月 急行だいせん廃止

・平成18年3月 寝台特急出雲廃止

 

(6)今回のブログでは

 寝台特急出雲廃止反対運動に関して取り上げます。

 

 

 

 

2 寝台特急出雲廃止反対運動

 平成17年(2005年)11月頃より、鳥取県知事を中心に兵庫県・鳥取県・島根県においていわゆる寝台特急出雲廃止反対運動(いわゆる寝台特急出雲存続運動)が下記の通り展開されました。

 当時の新聞記事については、淳也氏のホームページでまとめられておりますので、これを参考に記載したく思います。(今回のブログを書くにはどうしてもこれを使用する必要があるため、引用の必然性は満たしているものと判断)

(淳也氏のホームページ 寝台特急出雲廃止に関するページ)

 

 

(1)兵庫県・鳥取県・島根県、JR三社に寝台特急出雲の永続的運行を求める要望書提出

 当時の鳥取県知事が中心となり、寝台特急出雲の永続的運行を求める要望書を兵庫県・鳥取県・島根県の3県知事の連名でJR三社に提出するなどの要望活動が展開されました。

<引用>

「寝台特急「出雲」について、JRが廃止を含めた運行の見直しを検討していることが、二十八日の鳥取県議会企画土木常任委員会で明らかになった。(中略)

 この動きに対し(鳥取)県では、今月下旬に入って鳥取・島根の両県と合同でJR三社を訪れ、(寝台特急)出雲の永続的運行を求める要望書を提出した。特に、余部鉄橋の架け替えや鳥取・島根両県内の高速化など、多大な地元負担を前提に路線整備を進めている点を強調したという。

 (鳥取)県交通政策担当課長は「多大な地元負担をして余部鉄橋を架け替え、利便性を図ろうという中で、採算が悪いというだけで(出雲号を)廃止するような、逆行する動きはどうか」と指摘。現在、但馬地方と東京を直結する路線はバス・飛行機を含めて出雲しかなく「地域の重要な足として今後も存続を訴えていく」としている。」(日本海新聞 平成17年11月30日)

 

※引用理由:兵庫県・鳥取県・島根県がJR三社に寝台特急出雲の永続的運行を求める要望書を提出したことを説明するため

 

 

 

<引用2>(下記(2)にて引用している資料の一部)

「これ(JR各社の、寝台特急出雲廃止の意向)に対して、(鳥取)県は先月(平成17年11月)、兵庫、島根両県と三県知事の連名でJR西日本などに出雲号の存続を要請。十五日(平成17年12月15日)には、(鳥取)県市長会と(鳥取)県商工会議所連合会が「経済活動に大きな役割を果たしている」などとJR西日本に存続を訴えた。(日本海新聞 平成17年12月15日)

 

※引用理由:兵庫県・鳥取県・島根県がJR三社に寝台特急出雲の永続的運行を求める要望書を提出したことを説明するため

 

 

(2)鳥取県知事、寝台特急出雲廃止に猛反発

    次の引用資料の通り、JR各社が寝台特急出雲廃止の方針を固めたことについて片山善博知事(当時の鳥取県知事)は寝台特急出雲廃止に猛反発しました。

<引用>

「JR西日本など四社が、山陰線を経由して首都圏と山陰を結ぶ寝台特急出雲号を、来春のダイヤ改正で廃止する方針を固め、近く発表することが十五日(平成17年12月15日)、鳥取県議会企画土木常任委員会で報告された。ブルートレインとして長年親しまれてきた出雲号の廃止は、ビジネスや観光面などへの悪影響が懸念され、地元自治体などから存続を求める声が上がっている

 県によるとJR西日本の垣内剛社長が十四日、県庁に片山善博知事(当時の鳥取県知事)を訪ね、採算面の悪化などを理由に「(出雲号を)廃止する方向で最終調整している。廃止はやむを得ない」と述べ、二十二日に発表することを伝えた。
 片山知事(当時の鳥取県知事)は席上、JR山陰線の高速化整備事業などで地元が事業費を負担したことを強調し、「JRは公共交通機関の社会的役割を果たしていない」などと批判し、強く再考を求めた、という。
(中略)

 これに対して、(鳥取)県は先月(平成17年11月)、兵庫、島根両県と三県知事の連名でJR西日本などに出雲号の存続を要請。十五日には、県市長会と県商工会議所連合会が「経済活動に大きな役割を果たしている」などとJR西日本に存続を訴えた。」

(日本海新聞 平成17年12月15日)

※引用理由:片山善博知事(当時の鳥取県知事)が、寝台特急出雲の廃止に反発し、寝台特急出雲の存続を強く主張したことを説明するため。また、寝台特急出雲廃止反対運動は当時の鳥取県知事が中心になり展開されたことを説明するため。

 

 

 <ソロ鉄ブログ管理者の見解>

片山善博知事(当時の鳥取県知事)が寝台特急出雲の廃止に猛反発したことは、日本の歴史上初めて、DD51牽引客車の存続を地方自治体の長が公然と主張した出来事となった

②上記の、鳥取県知事を中心に展開された寝台特急出雲廃止反対運動は、地元(兵庫、鳥取、島根。鳥取が中心)の都道府県知事・市町村長・地方議会・地域住民等が日本の歴史上初めてDD51牽引客車の応援を公然と行った出来事となった。

③これは、平成9年3月の山陰本線12系普通客車列車が廃止された時とは全く様相が異なっていた。

 

(3)石破茂氏、寝台特急出雲の永続的存続のために尽力

 石破茂氏は鳥取1区選出の衆議院議員で、自民党幹事長や地方創生担当相を務めた政治家ですが、寝台特急出雲への思い入れが強い政治家でありました。そして、寝台特急出雲廃止反対運動にも取り組まれ、寝台特急出雲号の永続的存続のために尽力されていました。

 

<引用>

※引用リツイートのうえ、ツイートのリンクをコピーの方法で引用

 
 

<引用>

※引用リツイートのうえ、ツイートのリンクをコピーの方法で引用

 

 

<引用>(R4.1.5追記)

※R4.1.5に記事をツイートの上、ツイートのリンクをコピーの方法で引用

 

 <ソロ鉄ブログ管理者の見解>

 上記の通り石破茂氏が寝台特急出雲廃止反対運動に尽力されたことは、国会議員が日本の歴史上初めてDD51牽引客車の応援を公然と行った出来事となった。

 

(4)沿線自治体と住民、寝台特急出雲廃止に反発

<引用>

「JRが十五日(平成17年12月15日)までに、寝台特急「出雲」を廃止する方針を打ち出した。強風が吹くと止まる余部鉄橋の架け替えに地元は多大な負担を覚悟し、兵庫・鳥取両県がその負担割合を決めたばかり。沿線の活性化に向けてようやく動き出した出はなをいきなりくじかれた格好だ。沿線自治体や住民は強く反発している。
 但馬三市二町で構成する但馬自治会(会長・中貝宗治豊岡市長)と北近畿鉄道複線電化促進期成同盟会(同)は八日、JR西日本福知山支社の森田力夫支社長に対し、出雲の運行確保を求める要望書を提出。「但馬と首都圏を結ぶ唯一の列車として経済発展や観光に大きな役割を果たしている」として、永続的な運行を求めた。
 九日には、新温泉町役場にJR西日本福知山支社の社員二人が来庁。浜坂駅からは一便当たり平均一人の乗降客しかなく車両が老朽化していることなどを担当者に説明し、「出雲」廃止の方針を伝えたという。
 馬場雅人町長は「(寝台特急出雲は)冠婚葬祭やビジネスなどで関東や名古屋に急用ができた時、ダイレクトな交通機関として役立っている」と住民生活や経済の発展に貢献している実態を強調。「このルート(寝台特急出雲)が絶たれると、ここは離島と同じ状況になる。観光面でもイメージダウンが大きい」と懸念する。
 さらに「何の改善も行わずに、利用実績が悪いので廃止という判断をされてはたまらない。定年を迎える団塊の世代が動き出すのはこれから。あと三年ぐらいは待つ余裕があっても良いのではないか」とJRの姿勢を批判した。
 藤原久嗣香美町長は「まだJRには聞いていないが、余部鉄橋が架け替えられるわけだし、何としても残したいという気持ち。香住だけどうこうというのではなく、但馬が一丸となって存続が図られるよう努力していきたい」と話した。
 浜坂町観光協会の松岡貢会長(68)も「余部鉄橋架け替えの負担を地元に求めながら、一方で列車を切り捨てるとは、理解に苦しむ。出雲が通らなければ、何のための鉄橋架け替えか分からなくなる」と憤る。
 鉄道を含めた公共交通の在り方を研究している「浜坂まちで公共交通を考える 育てる会」世話人の笹谷浩二さん(67)=新温泉町諸寄=は、「『出雲』は浜坂の公共交通の重要な部分を占める象徴的な列車」と、存続を切望。「せめて、『はまかぜ』の新車化や『スーパーはくと』の浜坂延伸、山陰線高速化など、出雲廃止に代わる何らかの“土産”が提示されなければ、山陰線はますます衰退する」と嘆いた。

(日本海新聞 2005年12月16日)

※引用理由:沿線自治体と沿線住民が、DD51牽引客車である寝台特急出雲の廃止に反発していたことを説明するため。

 

 

(5)「寝台特急「出雲」の運行の継続を求める決議」の議決(鳥取県議会)

 平成17年(2007年)12月16日、鳥取県議会にて、「寝台特急「出雲」の運行の継続を求める決議」が議決されました。決議内容は次の引用資料の通り

<引用1>

※引用元:鳥取県公式サイト

 

 

<引用2>

※引用元:鳥取県公式サイト

 

 

<引用3>

※引用元:鳥取県公式サイト

※引用理由:平成17年12月16日付けで「寝台特急「出雲」の運行の継続を求める決議」が鳥取県議会で議決されたことを説明するため

 

 

<ソロ鉄ブログ管理者の見解>

 平成17年12月16日付けで「寝台特急「出雲」の運行の継続を求める決議」が鳥取県議会で議決されたことは日本の歴史上初めて、DD51牽引客車の存続を地方議会が正式に求める出来事となった。これは、平成9年3月の山陰本線12系普通客車列車が廃止された時とは全く異なった動きである。

 

(6)改めて個人的見解

    上記の通り、平成17年11月~12月、地元選出国会議員及び地元(兵庫、鳥取、島根。鳥取が中心)の知事・議会・市町村長・一般住民等が寝台特急出雲廃止反対運動を展開し、日本の歴史上初めてDD51牽引客車を応援する展開となりました。

 

(7)しかし、寝台特急出雲廃止決定

 上記の通り寝台特急出雲廃止反対運動が展開されたにもかかわらず、JR各社は寝台特急出雲廃止を決定しました。

<引用>

「JR西日本などJR各社は二十二日、来年三月のダイヤ改正を発表し、JR山陰線を経由して山陰地方と東京を結ぶ寝台特急「出雲」を来年三月十七日(平成18年3月17日)で廃止することを明らかにした。」(日本海新聞 2005年12月22日)

※引用理由:寝台特急出雲の廃止をJRが決定した時期等を説明するため。

 

<参考 追記(R3.12.22)>

<引用>

※ツイートのリンクをコピーの方法で引用

 

 

 

3 個人的な活動等

 実は、私は、平成17年12月、鳥取県に対し、「寝台特急出雲を存続するべき」である旨のメールを送信しました。

 その結果、鳥取県から文書で次の通り回答がありました(郵送で)。

<引用>

※引用理由:寝台特急出雲の運行継続に関する要望を兵庫県・鳥取県・島根県が行ったことを説明するため。

※個人名のところは黒塗りしております。

 

 

 

 

 

4 平成18年3月 寝台特急出雲ラストラン・ありがとうセレモニー等関係

(1)平成18年3月寝台特急出雲号ラストラン

この件についての詳細は、次の過去ブログをご参照ください。

 

 

 

 

 

 

(2)平成18年3月17日 寝台特急「出雲」ありがとうセレモニー(豊岡駅)(一部再掲)

 平成18年3月17日、出雲市駅や鳥取駅、豊岡駅などでは「寝台特急「出雲」ありがとうセレモニー」が開催され、JR関係者だけでなく、地元市町村長(代理出席含む)や地元の地方議会議員等も出席されたところであります(豊岡駅でのセレモニーについては、豊岡市長の代理として豊岡市助役が出席)。これについても、平成9年3月の山陰本線普通客車列車廃止時と全く異なる点であります。

  豊岡駅における上記セレモニーにおいて、JR西日本福知山支社長はあいさつで「(前略)本日は、皆様方に愛されて親しまれた寝台特急出雲号のいよいよラストランだということでこのように多くの出雲号を愛していただいたお客様、またカメラマンの皆様方、但馬県民局の方から、またの方から、そしてまた県議会の先生方(兵庫県議会議員)、多数出雲号のラストランの見送りに来ていただきまして、本当にありがとうございます。(以下略)」と述べられ、更に豊岡市長代理として出席された豊岡市助役はあいさつで、「(前略)但馬の各市長・町長さんと共に(寝台特急出雲号)存続の運動もしておりましたけれども(以下略)」と述べられました。このあいさつの全文及びその他詳細は次のYouTube動画をご参照ください。

※<KTR700氏のYouTube動画>

 

(豊岡駅での、出雲号さよならセレモニー動画)

 

※豊岡駅以外のセレモニーについては、上記#103のブログ等をご参照ください。

 

 

(3)「ありがとう出雲」オレンジカード(再掲)

  参考までに再度引用します。

<引用>「ありがとう出雲」オレンジカード台紙

※ヤフオクで入手

 

 

<引用>「ありがとう出雲」オレンジカード

※ヤフオクで入手

 

 

 

 

 

5 その他

 DD51牽引客車を応援した政治家や有名人について、次のブログにて少し触れておりますので、ご参照ください。

 

 

 

 

 

 

 

<参考文献>

〇『JR時刻表』(2006年3月号)(弘済出版社)

〇「JR寝台特急出雲廃止」(淳也のホームページ)

〇わんず氏のサイト「わんずの部屋」 国内旅行記のページ

〇京都新聞の記事

〇その他YouTube動画、Twitter、Instagram

 

 

 

 

<参考 各種追記に関して>

㋐今日は何の日②

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<参考 Pick>

  

 

 

  

 

 

 

 

 

 

※誤字脱字等があれば、その都度訂正します。

 

※引用箇所について転載等禁止

※カバーの写真は引用箇所の写真を使用

 

本日も最後までご覧いただきありがとうございました。