100歳の方から学ばせてもらう歯科医療... | 隠れキリシタンの島で隠れてない歯学博士 高﨑智也のスローライフブログ

隠れキリシタンの島で隠れてない歯学博士 高﨑智也のスローライフブログ

歯学博士/長崎大学臨床教授/東北大学非常勤講師
手術用顕微鏡を全ての診療室に導入し、1本1本の歯を大切にします。
歯科衛生士と共に取り組む予防歯科。
裸眼では見えない噛み合わせの調整、痛みが少ない歯ぐき蘇り手術を行っています。

昨日、お嫁さんから電話が入った。
お義母様の上顎に1本残っていた歯が取れたと。

お義母様は、数えで100歳。
当院を初診で来院された時は、すでに90歳後半だった。
血液サラサラのお薬を飲んでいるし、腰が悪いので、長時間の診療、通院は困難だ。
そのため、来院毎に、頭をひねり、どうやったら痛みなく、食事が出来るかを考える。

今回は、右上の犬歯の被せ物が破折してきて取れてきた。
もし口腔内に再び付けれたとしても、誤飲の可能性があるので、現在の義歯に付ける方が良いと思うと説明させて頂くと、それでお願いしますとなり診療に入った。

腰が悪い高齢者の治療は、立位診療が役立つ。
今日も犬歯の尖っているところを、立位で丸めた。
大学院時代にアルバイトをさせて頂いた病院の大先生が立位でされていたので、見よう見まねで昔やっていた。
また、その大先生、義歯の修理が非常に上手かった。
普段からされている先生は、当たり前と思うことかもしれないが、クラスプを義歯から外す時に、クラスプ部分だけをバーナーで熱し、プライヤーでスッーと抜いて追補されていたのを見て、当時は感動した。
わざわざ削り出さなくて良いので、チェアータイムも短くなる。
本日もその方法で行えた。

 長崎 平戸 歯科 入れ歯 インプラント マイクロ

見ての通り、部分入れ歯から修理を重ねてきたので、ツギハギだらけの義歯だ。
しかし、それでも食事が出来ている。
そして、次は、天井が空いているので、多分維持が悪くなるので、天井を埋める修理をしていくと、お嫁さんには伝えている。

若いうちは、華やかな診療に目が奪われることが多いが、一般の多くの患者さんの求めるものは、そこにはないかもしれない...


本日も皆様と共に、良い一日でありますようにニコニコ