長期投資による資産の増加 | グデーリアンの投資ブログ

グデーリアンの投資ブログ

トレードではなく資産運用の観点での投資ブログ。
銘柄選びや運用成績だけでなく投資に対する考え方や自分の失敗、成功談なども踏まえてお話しできればいいなと思っています。

 

 

 

 

 

前回、米株もまだ割高ではない(バリューは)と書きました。

 

割高とされるSP500や米国の指数に対して、バリューを個別で抜き出すと、実はまだまだ割安というのがわかったと思います。

 

その中で、投資の神様、バフェットの代名詞、コカ・コーラ株についても触れました。

 

でね、このコカ・コーラ株、バフェットが投資をして、今現在どのようなリターンがあるか?

 

 

 

 

 

実際に調べてみました↓

 

バフェットが1988〜1989年に購入したコカ・コーラ株の平均取得単価は約41.8ドル/株で、これを13億ドル相当購入しています。

 

📊 詳細

  • 購入時期:1988年から1989年にかけて、バークシャー・ハサウェイがコカ・コーラ株を大量に取得。

  • 投資額:総額 約13億ドル を投じ、コカ・コーラ株の 約7% を保有することになりました。

  • 平均取得単価:当時の購入価格は 約41.8ドル/株 と記録されています。

  • 当時の配当利回り:購入時点での配当利回りは 約3%。その後毎年増配が続き、現在ではYoC(取得価格ベースの利回り)が 約60%以上 に達しています。

 

 

 

 

 

💰 今年の配当額

  • 取得コスト バフェットは1988年からコカ・コーラ株を買い始め、最終的に約13億ドルを投じて約2億3,500万株を取得しました。

  • 現在の保有株数 株式分割などを経て、バークシャーは現在 約4億株 を保有しています。

  • 年間配当額 最新の配当水準は 1株あたり約2.04ドル。 → 4億株 × 2.04ドル ≒ 8億1,600万ドル。 これは日本円換算で約1,200億円に相当します。

  • 投資額との比較

    • 取得コスト:13億ドル

    • 年間配当:8.16億ドル → 取得コストの約63%を毎年「配当だけ」で回収している計算になります。 つまり、株価上昇による含み益に加え、配当収入だけで投資額をほぼ取り戻してしまう状況です。

  • 配当成長の背景 コカ・コーラは 63年連続増配 を続けており、バフェットの「長期保有戦略」の典型例。 1988年当時の配当はわずかでしたが、増配の積み重ねで現在は驚異的なキャッシュフロー源になっています。

 
現在では持っているだけで、当初投資した額の63%にあたる8億ドル超のインカムを毎年得ているという事です。
額が大きすぎてイメージ湧かないかもしれませんが、100万円分買って、毎年63万円の配当貰っていると考えればイメージ湧きますよね。
ヘタな投資詐欺よりも魅力的ないい数字です。
 

 

 

 

 

 

では、今からコカ・コーラ株を買って8億1600万ドルの配当を貰おうとしたら、いくら必要?

 

💰 必要投資額の計算

現在の状況

  • バークシャーが保有するコカ・コーラ株は 約281億ドル の評価額。

  • そこからの 年間配当は約8.16億ドル

計算ロジック

  • 配当利回り(現在の株価ベース):

8.16億ドル281億ドル≈2.9%\frac{8.16億ドル}{281億ドル} \approx 2.9\%

  • つまり、今から同じ水準の配当を得ようとすれば、約281億ドルを投資して初めて年間8.16億ドルの配当が得られることになります。

 

 

 

 

 

同じ額の配当をもらうために必要資金は13億ドルから281億ドルへ21.6倍になったという事です。

 

ということは、もしトレードで資金を21.6倍以上に出来る保証がなければ、バイ&ホールドのほうが資金が増えたことになるという事です。

 

トレードによる不確実性のリスクも考慮した場合、どちらがよいか?

まあ人によりますけどね。

トレードで資金を100倍に出来る人もいるわけですから。

ただ、具体的にこういう分析をして、将来の自分の資産がどうなっていたいのかをシミュレートするのは大事だと思います。

 

 

 

 

 

 

そして次に、この配当の増額ががインフレに勝るのか?

投資をすることによって実際の購買力が上がったのか?

これも調べてみます。

 

 

つまり、配当が倍になっても、物価が4倍になるのでは、配当による購買力は実質半分になるので、時代とともに貧乏になってしまいます。

逆に配当が4倍になる中で物価が2倍になっているのなら、ただ買い持ちし続けただけで、配当も増え実質購買力も上がるわけなので、何もせずにどんどんと豊かになっていけますよね。

 

 

 

 

 

これを調べた結果が↓

 

📉 米国の物価上昇(1989→2025)

  • 1989年の1ドルは、2025年には 約2.61ドル に相当。

  • つまり、物価は約161%上昇(2.6倍)

  • 平均インフレ率は 年率約2.7%

  • 例:1989年に1ドルで買えたものは、2025年には2.61ドル必要。

💰 コカ・コーラの配当増加

  • 1989年の年間配当:約 0.44ドル/株

  • 2025年の年間配当:約 2.04ドル/株

  • 平均増配率は 年率約5%

  • 63年連続増配を継続中。

1989年から2025年までに米国の物価は約2.6倍に上昇しました。一方コカ・コーラの配当は約4倍以上に増加しており、インフレを上回るペースで伸びています。

そのため、バフェットが受け取る配当の「購買力」は当初よりもむしろ強化され、生活費に充てても実質的に余裕が増している状況です。

 

 

どうです?

結構すごくないです?

 

短期間に大きな収益を上げるトレーダーのほうが華やか。

インカム狙いの投資なんて、所詮年3~4%の利回りでしょ?面白くもない。

 

こう感じている人、少なからずいると思います。

 

しかし、バフェットのコカ・コーラ株を見るとね、感じ方は人それぞれかもしれませんが、僕は、こんな華やかな世界があるのか?と思ってしまいます。

だって、何もせずに寝ていても、1年半で投資額のすべてを回収し、それが半永久的に続く世界です。

 

そして、トレードよりもかなり高い確率でこれが成功する。

かかるのは時間のみ、なので高齢者は残念ながら難しい。

しかしハードルはそこだけ。

 

高齢者になってからでもデイトレードは出来るが、バフェットになるには若いうちに始めないといけない。

 

この辺ね、考え方変えると相場の見え方がガラッと変わりますよ。

 

あなたのその持ち株、上がったら売る、で本当にいいですか?