石垣海保ずさん管理か 映像、複数職員が持ち出し可能 | 滑走少年の横滑り☆奮闘日記

石垣海保ずさん管理か 映像、複数職員が持ち出し可能

 

沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件にからむビデオ映像の流出問題で、映像を編集した石垣海上保安部(沖縄県石垣市)では、10月中旬に馬淵澄夫国土交通相が情報管理の徹底を指示するまで、複数の職員が映像を持ち出せる状態だったことが、海上保安庁の調査で分かった。


 海保関係者によると、衝突事件は当初から日中間の外交問題になることが予想されたため、情報の扱いは「通常よりも管理は厳しかった」という。

だが、事件後に巡視船から同海保に持ち込まれた映像は、同海保で編集された後は事件の捜査に携わった同海保や第11管区海上保安本部(那覇市)の職員が捜査に使うため、USB記録媒体などを使って映像をパソコンに移して持ち出すことが可能だった。


 その後、映像公開を求める圧力が国会などで高まり、衆院予算委員会から提出要求を受けた後の10月18日、馬淵国交相は石垣海保と11管、海保本庁に対して管理を徹底するよう鈴木久泰・海上保安庁長官に指示。本庁と11管はこの前後に所持していたDVDを廃棄処分にしたとされる。

これまでの約1カ月余りは石垣海保では映像の管理がずさんだったとみられている。


 一方、6本に分けてインターネット上に投稿された映像のうち、2本の末尾に記されていた「企画・制作」の文言は、石垣海保が内部研修用の素材として編集する際につけていたことも海保の調査で分かった。


 この文言は「企画・制作 PL63 巡視船よなくに」と記したもので、流出した映像のうち、2本目と4本目の末尾に加えられていた。


 この2本は、最初に中国漁船に衝突された巡視船「よなくに」から撮影されたものだったが、最初に撮影していた乗組員が持っていたカメラの記録媒体の容量がいっぱいになったため、別の隊員のカメラに引き継ぎ2本に分けられたという。

海保では、取り締まりなどの映像を職員の研修用に残すことがある。文言はその編集の際に、二つの映像の切れ目に挿入されたという。