肩透かしの術
大人たちが若者に説教した途端、「すみません。」という答えが返ってくる。
心理学の渋沢昌三先生は、そんな反応を相手の矛先をかわすための「肩透かし」の術だと分析している。
学生は「すみません」と言うことで、素直で従順な姿を演じ、対する教師は肩透かしを食って、攻撃心が萎え、「しっかりやりなさい」などと言って終わる。
しかし、こうした学生には反省が見られずに結局おなじ間違いをすることが往々にしてある。
一方、長い時間をかけて話し合った学生は最後に、「わかりました」と気持ちを入れ替えるようになる。
”じっくり時間をかけて、ガツンとぶつかり合う”という、素朴な対人関係を取り戻すことも必要であると言っておられる。
「すみません」で、比較的容易に許されてしまっていることってあるよね。
友達の中に、待ち合わせによく遅刻して「ごめん、ごめん」で、次も遅刻するの。”彼女には約束時間を早めて伝えましょうか”と言いたくなるくらいなのよ。
「ごめん」と謝られれば「しょうがないね」と許してしまうからなんだろうけれど・・・