水俣の現在 (4月21日~5月27日の熊本日日新聞などから) | 市民自治ノート - NPOまちぽっとから

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 このブログは、NPO法人まちぽっとスタッフの伊藤久雄が書いています。このブログでは、「市民自治」の推進に必要なさまざまな情報や、NPO法人まちぽっとの活動などを発信していきます。

水俣の現在 (421日~527日の熊本日日新聞などから)

 

 ほっとはうす(新聞切り抜き担当者)が切り抜きした新聞のコピーが送られてきます。その中から、「水俣の現在」を伝えたいと思います(伊藤)。

 51日は、水俣病公式確認64年。慰霊式は延期になりましたが、コロナ禍にあって、水俣病とコロナを重ねて考える声が紙面にたびたび掲載されています。

 

□ 水俣病慰霊式「延期は残念」  (425日 熊本日日新聞) 

小泉進次郎環境相は24日の閣議後記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う水俣病犠牲者慰霊式の延期について、「非常に残念」と述べた。被害者団体が求める住民健康調査のスケジュールは明言を避けた。

 

□ 密集防止 苦渋の決断 愛育バラ 生け花に  (425日 熊本日日新聞)

水俣市 エコパークで摘み取り

 

□ 水俣病の訪問授業休止 県「新団体への委託困難」  (425日 西日本新聞)

  胎児性水俣病患者らが県内の小中学校を訪れ、水俣病の教訓を伝える県の委託事業が、本年度は実施されないことが決まった。新設した一般社団法人が事業を引きぐ準備をしていたが、県から「活動実績がない」として許可が下りなかったのが理由。患者らは事業以外にも訓話活動に取り組んでいるが、子どもたちが水俣病を学ぶ機会が一部減ることになった。

 

□ 元患者らの暮らし 相談窓口 県、熊本に支援機関  (425日 朝日新聞)

  全国2例目 ハンセン病偏見解消へ

  県は、ハンセン病の元患者やその家族からの相談を受けて支援する窓口機関「りんどう」を熊本市東区健軍本町の県社会福祉士会館内に開設した。

                                             

□ みっちん大変 石牟礼道子物語 米本浩二 ① 黎明① その胸にふたたび

  (425日 毎日新聞)

 

□ 水俣病問題啓発にも影 資料館休館、訪問学習も延期  (426日 西日本新聞)

  「教訓生かし 拡大防いで」

  新型コロナウイルスの感染拡大が、水俣病の教訓を伝える活動にも影を落としている。水俣市立水俣病資料館は3月初めから休館が続き、患者らによる語り部講話も休止状態、差別・偏見解消に向けた啓発の期間減少を懸念する声がある一方、被害拡大を防げなかった水俣病の原点に立ち返り、「今こそ感染予防に活かすべきだ」と前向きに受け止める意見もある。

  (中略)水俣病資料館語り部の会の緒方正美会長(62)は、メチル水銀の危険性を把握しながら被害防止を怠った水俣病の歴史を踏まえ、「新型コロナ対策には人同士の接触を避けるという意識の共有が必要」と強調。その上で「語り部の講話を収録したビデオを視聴するなど教訓の継承は工夫できる。水俣病の拡大を防げなかった教訓を感染防止にどうつなげるか、今まさに試されている」と語った。

 

□ 「水俣病解決へ連帯を」 被害者・支援者連絡会が声明  (429日 西日本s新聞)

  公式確認から64年を前に

  公式確認から64年で現状批判の声明 水俣病連絡会  (429日 熊本日日新聞)

  みらい基金も

  水俣病解決「今こそ」 連絡会 公式確認か64年控え声明  (429日 朝日新聞)

 

□ 益城にも水俣病の構図 日窒経営 城山銅山跡  (430日 熊本日日新聞)

  鉱毒被害 一時金で解決図る

 

□ 公式確認64年 水俣病は終わっていない (430日 西日本新聞社説)

  水俣病あす公式確認64年 慰霊式は延期 乙女塚は開催 (430日 西日本新聞)

  「水俣病認めて」声絞る 高裁で逆転敗訴・大堂さん 寝たきり 見えぬ将来

あす公式確認64年  (430日 西日本新聞)

 

□ 「終わっていない水俣」伝える 写真家ユージン・スミスの元妻アイリーンさん あす公式確認64年  (430日 朝日新聞)

  患者ら支え続け「国は宿題を怠っている」

 

□ 差別、排除 コロナでも 公式確認64年  (51日 熊本日日新聞)

  「水俣病と重なる」との声

 

□ 水俣病64年 犠牲者に祈り 乙女塚 規模縮小で慰霊祭  (52日 熊本日日新聞)

  乙女塚包む鎮魂の祈り 裁判闘争決意新た  (52日 西日本新聞)

  「水俣病 何も終わっていない」 静かに慰霊  (52日 西日本新聞)

  犠牲者に祈りを コロナ警戒、慰霊式は延期  (52日 朝日新聞)

  続く苦しみ 思いはせ 「乙女塚」で慰霊祭  (52日 朝日新聞)

  水俣病 終わらぬ苦しみ 公式確認64年 慰霊祭  (52日 毎日新聞)

 

□ 民俗学からの壮大な挑戦 「谷川健一コレクション」刊行  (52日 熊本日日新聞) 前くまもと文学・歴史館長 井上智重

 

□ 診断法の確立遠い 国の水俣病健康調査手つかず  (54日 西日本新聞)

  被験者の負担重く データ不足 「時間稼ぎ」患者団体に不信感

 

□ 「生き続ける水俣病 漁村の社会学・医学的実証研究」井上ゆかり著 総覧的に被害を可視化 藤原書店・3960円 (510日 熊本日日新聞)

  評・高倉史朗(チッソ水俣患者連盟事務局長)

 

□ 苦境の飲食店応援 職員弁当代を補助 水俣の医療センタ―  (510日 西日本新聞)

 

□ 水俣病資料館再開 資料展は期間延長  (513日 熊本日日新聞)

 

□ チッソ 4年連続赤字 主力の液晶、繊維が減収 203月期  (514日 熊本日日新聞)

チッソ公的債務 国が穴埋め JNC利益「基準」を下回る 

 

□ 水俣市でのり面崩落 県内大雨 交通機関に乱れも  (517日 熊本日日新聞)

 

□ 水俣・出水「結束を」 同じ生活圏 両市長が共同メッセージ 新型コロナ

  住民に緊張 心ない言動も  (517日 朝日新聞)

 

□ サラたまちゃん〝販路確保″ 祭り中止で大量の在庫  (520日 熊本日日新聞)

  JNC労組水俣 全国の支部通じ5トン販売

化学メーカーJNCの労組水俣市部(水俣市)が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響  で在庫を抱えがた水俣・芦北地域特産のブランドタマネギ「サラたまちゃん」を応援しよう   と、全国の同労組へ購入を呼びかけ、3週間で計4920キロを販売した。

 

□ 新潟水俣病めぐり集う人たち『阿賀の岸から 柳水園ものがたり』里村洋子さん著

  カンパ呼びかけ (520日 熊本日日新聞)

 

□ 水俣病「おうちで考証館」 相思社HPに開設  (520日 西日本新聞)

  子ども向けクイズや塗り絵

 

□ 給食センター職員が小中生にマスク贈りる  (526日 西日本新聞)

  水俣市学校給食センターの調理補助職員15人が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で小中学校が休校になった期間を利用して、市内の全児童生徒約2千人分の布マスクを手作りした。

 

□ 差別や偏見 重なる構図 水俣から問う①  (527日 熊本日日新聞)

公害とコロナ 心寄せあい 正しく学ぶ

 

□ 「緒方正人の言葉」再び世に 水俣病から近代問う  (527日 熊本日日新聞)

  「常世の舟を漕ぎて」熟成版 文化人類学者・辻信一さんが再刊

  水俣病と向き合い続けた芦北町の漁師・緒方正人(66)の半生と語りを記録した「常世の舟を漕ぎて」の熟成版が刊行された。緒方さんを通して描き出される水俣病の実相や自然と共存することの大切さ、豊かさの意味など近代への問いが凝縮された1冊。編者で文化人類学者の辻信一さん(69)=横浜市=は「3.11をきっかけに、緒方正人さんの言葉を再び世に問いたかった」と言う。

 四六版384ページ SOKEIパブリッシング、2530