naeshon(nation) と hoel(whole) と 補助記号 | 英単語よみかた確認、ボキャブラリー、英文

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目で見て意味さえわかればいいの? よみかたが わからないと おぼえにくい。テキトーよみをさけたい。発音記号、発音リスペリング、補助記号、カタカナ、電子辞書の音声、など。日本語は日本語でいいが、英語は英語。区別しよう。はなれていてもつなげて発音。

「綴り字改革運動」か「よみかた教育革命」か。

 

言文一致がうまくいけば、よみかたは教育も学習もラクになる。

 

だが、よみかた教育・学習だけがうまくいってしまうと、言文一致をめざす綴り字改革運動は頓挫する可能性が高まる。

 

 

上のリンク先では、サウンドスペルの使用例を引用したあと、つぎのようにありました。ここに引用します。

 

こういうものを、日本の英語教育で紹介していくことは、非常に大事だと思います。

一方で、既に英語の音やつづりがわかっているネイティブには、こういう書き方は良いですが、私たちのように英語の音もつづりもわかっていないノンネイティブには、もう1段階簡単にする必要があるでしょう。特に以下の3点です。

● 例えばnaeshon (nation)のshonや、continentのnentのような、強勢のない母音(私は軽音と呼んでいます)が、音ベースではなく、元のつづり通りになっているので、ノンネイティブ(日本人に限らず)には、shun, nuntのように読み通りにした方がいいでしょう。

● 例えばnaeshon (nation) のnaeや、hoel (hole)のように、二重音字(2文字で1音を表すもの、子音のshやchも二重音字)を、実際に日本人に教えてみると、人によっては苦戦します。

印象として2〜3割くらいの人は簡単に何の抵抗もなく習得するのに対し、7〜8割くらいの人は、結構苦戦します。その7~8割の中の1割くらいの人は、「こんなのは受け入れられない!」くらいの感じで大苦戦します。私は学習者としてはラッキーなことに、すんなり受け入れられる2〜3割に入っていたので、逆に指導者としてはアンラッキーなことに、これを受け入れられないほどに悩む人たちの気持ちを理解するのに苦労しました。そこで、naeはnā、hoelはhōlというように、1文字1音にして補助記号を付けることにしたら、みんなウソのように驚くほどすんなり受け入れてくれました。

第3点目の方言についての話は、引用をさしひかえます。


 

naeshon の -shon について。

 

サウンドスペルでは、ルールがアップデートされる前までは、"-shon" ではなく "-shun" をつかっていました。"-shon" に変わったのは、まさに、もとの綴りに近づけることによって抵抗感をへらそうとしたのかもしれません。もともと英語使用者への配慮なのであって、発音・よみかたを考慮したものではないでしょうね。よりよい綴りの模索です。

 

naeshon や hoel(whole) の二重音字について。

 

二重音字としての "ae" は、現実世界の英語では使用頻度が低そうですし、aegis, aeon では /イー/、maelstrom, sundae では /エイ/ なので、文字と発音の1対1対応が困難なのでしょう。

hoel の oe は、現実世界の英語では、oe が、toe, does(doの三単現), shoes, poem, subpoena などにおけるように、さまざまな よみかたを します。なので、"oe" の二重音字をみて即座に /オウ/ と必ず対応するとはおもえなかったのかもしれません。

 

補助記号をつかって、aeを ā に、oeを ō に してしまえば、たしかにラクでしょうね。よみかた教育としては、それでうまくいくなら、いいのでしょう。しかし、サウンドスペルは「言文一致運動」なのですから、綴り字改革運動陣営に与している自分としては複雑な心境です。

 

音素の存在を認識して、それぞれの音素に対応する綴りのパターンをわりふっていくタイプの綴り字改革案は、知っておいて損はないと思いたい。

 

ついでに、サウンドスペルの使用例にあった halo は hallow をあらわすのですが、これが現実世界の英語の halo /ヘイロウ/ と同じ綴りになるので、混乱もありえます。こういうのも補助記号をつかって  "hālō" などのように乗り切ってしまうのでしょうね。(ハロー効果じゃなくてヘイロー効果だってこと。)

 

open, over, post なども、サウンドスペルでは oepen, oever, poest ですが、補助記号をつかって ōpen, ōver, pōst にしたほうが教育上はカンタンなのかも、です。hōst, hǒstage なのであり、trōll, trǒlley なのですから。

 

で、補助記号についての過去記事です。