Novel & Scenario (小説と脚本)

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2011年の東日本大震災以降、2年以上物語が書けませんでした。何かを書きたい、力になるようなものが書きたいと思いながら書けない。生理的に書けない状態でした。

理由は物語の無力を感じたから。被害の大きさ、多くの犠牲、大災害に圧倒されて物語に何ができるか、何もできないと思いました。

ある役者さんが当時「今はドラマどころじゃない」「映画どころじゃない」と炊き出しに行ったという話を聞いたことがあります。そこで津波に家を流されたおじさんに会った。そして「またドラマをやってくれ」と頼まれた。「家を流されてそれどころじゃないでしょ」と言っても「いや見たいんだ」と。それで役者の仕事を続けることにした、と。

とてもシンプルな話です。求められたから応えることにした。それでいいと思います。あの時点でプロだった人はそれまでの仕事を続けることで途切れた日常を元に戻すことに貢献できる。

しかし自分はアマチュアでした。誰にも求められていなかったのにまたぞろ同じようなものを書き続けていいのか。あれだけのことが起こったのに。

物語に何ができるか、なんのためにあるのか、そういう疑問に向き合わざるを得なかったんですね。今は向き合う機会にたまたま恵まれたと思っています。

震災以降は物語がつくれなくなっただけではありません。楽しめなくもなりました。映画もドラマも小説もゲームも。

フィクションというのはコントロールの限りを尽くしたものですが、あの災害ではなに1つ制御できなかった。地震や津波は勿論、原発の暴走も。

なのにたいていの物語は変わらず治まりがよく、調子がよすぎる気がしました。震災で思うようにいかない無力を思い知ったはずなのに。

でも人が無力で思い通りいかないのは、何も災害に対してだけではありません。例えばいくら健康に気をつかっていても病魔に襲われたり。

だいたい物語は現実逃避のためのものでもある。現実がコントロールできないからこそ思い通りになる物語を求めたり。

それでも震災発生からまだ間がない頃は、どんな物語を見ても軽薄に感じました。

原発で思い出すのは安全神話です。神話というくらいだからこれも物語です。都合の悪いことは「決して起きない」とはじめからなかったことにしたんでしょう。そして「絶対安全」と思わせた。

多少の差はあれ物語はそういうものです。細かい部分を抜きに、めざす方、向けたい方に誘導する。しかし安全神話は間違いでした。間違いを起こさせる力が物語にはある。

弊害ばかりが目につきました。気持ちのうえでは物語の良さを見つけて創作意欲を持ち直したいのに、物語の悪い点ばかりが目立って出口のないトンネルを進んでいる感じでした。

その当時していたことは日常会話を書きとめることです。災害で途切れた日常、そこで交わされるなんでもない会話、物語では一番最初にカットされるだろう些事、それらを再認識することで、表現することで失ったものの大切さを示せるのではないか。

しかしそれを他人に見せるとなると、やはり工夫が必要です。日常会話をだらだら書きつづっても誰も読まない。楽しめない。そのための工夫、簡略化や順序立て、テンポを気にしなるべく平易な言葉を使い笑いを織り交ぜ等々、それらは紛れもなく物語、それを形づくるものです。

この文章についてもそうですが、他人に何かを伝える時はどうしても物語る工夫が必要になる。そしてそれは自分ひとりで考えをまとめる時も。

つまり物語的なものは日常に溢れている。何も小説や漫画や映画といった形だけではない。

人にとって物語は必要不可欠なもの。

しかし必要不可欠だからと言って素晴らしいものとは言えない。イコールとはならない。むしろ間違いの元になる。そういう物語を必要としてしまうのだから、人は間違うようにできている。

これは書くべきことに思えました。自分個人の思想とか哲学ではなく、事実を並べた結果だと。人は例外なくそういうものとなれば、自分の失敗を許すことができる。他者にも寛容になれる。諍いだってもっと避けられるんじゃないか。

それで再び物語を書くようになりました。今のところはこれが自分のメインテーマです。

しかし多くの人には受け入れにくいだろうな、と思います。みんな物語が好きですから。否定されたくない。

他人のつくったフィクションは気に入らなくても自分の体験、トゥルーストーリーだけは間違いないと考える。だって自分の体験だし。

でも思い出はたくさんあった出来事からいいとこ取りしたものです。やはり物語。

そうやって水を差すのはあまり好まれないでしょう。フィクションをなりわいにしている人たちはもっとかもしれない。基本「物語LOVE」でしょうから。

勿論愛がないと理解できないことはありますが、愛だけでは見えないこともあります。自分の書いているのはそういうものだと思っています。物語ですから当然おもしろくできたか、うまく表現できたか、感動的につくれたかなどは意識しますが、それは基本的なことで本当にめざしているのは別次元。

それを理解されるのはなかなか難しいでしょう。いまだ小説のコンクールなどに時々応募してますが、理解されたいと願ったり期待するのは無理があるな、という自覚はあります。それで始めたのがKindle本の出版です。自分ひとりで全部をやるのは正直しんどいんですが、まぁ仕方ない。ご興味を持たれましたらぜひ1冊ご購入ください。
 

 

 


 

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