先日『お父さんは心配性』の話をする機会がありまして、【りぼん】を毎月買ってた少女時代を思い出したのでした。

「買うは一時の恥 買ったら一生の恥」


すごかったですねえ。『ときめきトゥナイト』が載ってた少女の夢雑誌・りぼんに一服の毒のような『お父さんは心配性』。一人娘が心配なあまり娘の彼氏を刺しに行く変態パピィ。何かにつけ喀血してる薄幸なおばさんとか異常者ばっかりの登場人物。当時の編集部はどんな戦略でこの連載を始めたんだろう。『ちびまる子ちゃん』も同時代だったので、何かの変革を求めたんでしょうか。


この時期の【りぼん】は本当に贅沢でした。看板連載は池野恋『ときめきトゥナイト』、のちに『耳をすませば』の原作を描く柊あおいの『星の瞳のシルエット』ではいつまでたっても進展しない三角関係にイライラし、たまに一条ゆかりが『有閑倶楽部』を読み切りで描いて、萩岩睦美『銀曜日のおとぎばなし』、高橋由佳利の『プラスティック・ドール』『過激なレディ』はコミカルな大人の世界を描いて、それぞれが全然違う、個性的な作品を読ませてくれました。吉住渉と矢沢あいがデビューしたのもこの頃でした。


それまでも【週刊少年サンデー】とか秋田書店の【ひとみ】とか、毎号読んでいたマンガ雑誌はありましたが、毎号買ってまで読む楽しみをきちんと知ったのは【りぼん】が初めてでした。(サンデーは親と行く喫茶店で読んでいたのであった。これも大好きだった。『炎の転校生』と『究極超人あ〜る』の初回は未だに覚えてる。サンデーについても一晩くらい語れる)
その後『キャプテン翼』が大人気になって弟とジャンプを買う時代が始まり、中学に入ってからは【花とゆめ】クラスタになり、定期的にマンガを読む時代は続きます。(この2雑誌についても一晩くらい語れる)


毎月定期的に面白いものが読める、続きを楽しみにしながら過ごせるって、すごく贅沢な少女時代だったなあと今思う訳です。
今の子はそういう楽しみって少ないんだろうなあ、と思います。
好きなYoutuberの新作動画を楽しみに待つ感じかな。うちの小6息子そんな感じだもんな。


そうやって考えると、今の若い子って、「物語」に触れる時間がすごく少ないのかもしれませんね。もったいないなあ。





萩岩睦美を検索したら公式サイト出来ててあまりの可愛さに吹いた