こんばんは!
最近読んだ本の覚え書きです。
※あまり気分の良い内容ではないかもしれないので、
苦手な方は閉じて下さい。※
黒田優佳子
『不妊治療の真実: 世界が認める最新臨床精子学』(幻冬舎、2015年)
著者は、ヒト精子の専門家です。
男性不妊に関心があることと(夫が治療中)、
安全性の高い治療を通じた健康な赤ちゃんを誕生させるための方法について、
長年、研究を続けている著者の先生のことばに触れておきたいと思い、
読み始めました。
個人的に印象深かったのは次の点です。---------------
精子ができるまでに大体74日かかる!
顕微授精は一見、万能に見えるけれど、
卵子に穿刺注入する精子の選別、評価に明確な基準はない!
ヒト精子の研究はとても出遅れている。
・泳いでいる精子=(質が)良い精子ではない!!
・これまでは家畜(牛
)の繁殖のための精子研究の成果が
ヒトに応用されていた...。
(ウシの精子は泳いでいれば、良い精子。)
著者はDNAの損傷や、受精にかかわる機能を評価する方法を開発した。
(具体的な方法は本の後半に詳しく書かれています。)
・精子の選別・評価が治療の要!
・評価がしっかりとできれば、母体への負担も大きな流産などのリスクも減少する。
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精子の評価をなおざりにした顕微授精に警鐘を鳴らす内容で、
治療中の身にはドキリ
!とする箇所もありましたが、
この本の出版から6年経って少しは状況は改善されているのでしょうか?
我が家では顕微授精も今後の選択肢には入っている
(というか、今後また採卵があるとして、当日所見が悪かったら選びようがない)ので、
何となくでも、リスクを知ることができたのはよかったと思います。
本日もお付き合いいただき、ありがとうございました![]()
不妊治療の真実 世界が認める最新臨床精子学【電子書籍】[ 黒田優佳子 ]