JR東日本は9月9日(金)より，JR常磐緩行線向けのE233系2000番台の営業運転を開始した．203系と207系の置き換えを目的に登場した新型車両だ．車両の製造費は180両全体で190億円程度となる．
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| 9日より営業運転を開始したE233系2000番台（マト1編成） |
常磐緩行線に投入されるE233系は，中央快速線や京浜東北線等で既に活躍しているE233系と同様に，以下のようなコンセプトで開発された車両だ．
【人にやさしい車両】
～ユニバーサルデザイン～
・優先席の荷棚の低下(120mm)，吊手高さの低下(50mm)
・優先席エリアの明確化
・床面高さの低下
・スタンションポールの形状を変更
～快適性～
・全自動空調の採用
・空気清浄機の設置
・腰掛幅の拡大(436mm→460mm)
・抗菌吊手
【情報案内機能等を向上した車両】
～車内～
・液晶画面による運行情報等の表示
～車外～
・フルカラー行き先表示器
【故障に強い車両】
～主要機器の二重系化～
・パンタグラフ，補助電源，保安装置といった主要機器の一つが故障しても走行可能
～ユニバーサルデザイン～
・優先席の荷棚の低下(120mm)，吊手高さの低下(50mm)
・優先席エリアの明確化
・床面高さの低下
・スタンションポールの形状を変更
～快適性～
・全自動空調の採用
・空気清浄機の設置
・腰掛幅の拡大(436mm→460mm)
・抗菌吊手
【情報案内機能等を向上した車両】
～車内～
・液晶画面による運行情報等の表示
～車外～
・フルカラー行き先表示器
【故障に強い車両】
～主要機器の二重系化～
・パンタグラフ，補助電源，保安装置といった主要機器の一つが故障しても走行可能
E233系電車は，2006年12月に中央快速線等で運用開始を皮切りに，首都圏の各線で導入が進んできた最新鋭車両だ．現在では中央快速線・青梅線・五日市線・八高線では0番台が，京浜東北線・根岸線では1000番台が，東海道線向けには3000番台が製造されて各路線で活躍している．先日には，京葉線向けのE233系が来夏より営業開始になる計画が発表されたことは記憶に新しい．
（クハE232-2001・1号車の様子）
（記念ヘッドマークの様子）
今回の常磐緩行線向けの2000番代の特徴としては，直通運転を行う東京メトロ千代田線に合わせた’地下鉄仕様’となっている点だ．外観は裾絞りの拡幅車体であった従来のE233系とは異なりストレート車体となっている．正面には非常用の貫通扉が設けられている．ラインカラーはこれまでの203系や207系，209系と同様のエメナルドグリーンとなっている．
（車内の様子）
（ドア上に設置されたVIS）
車内の雰囲気は明確化された優先席エリアの様子も含めて，既存のE233系に似ている．各ドアの鴨居部にはVIS用の17型ワイドLCDが配置されているが，他のE233系とは異なり設置されている液晶ディスプレイが右側に１つのみと減っており，左側のスペースは準備工事にとどまっている．そのため，広告やニュース等の配信はなされていない．右側のディスプレイでは，これまでの車両と同様に路線図や次駅案内，駅案内等の路線情報と運行情報が配信されている．なお，この表示はデザインが変化しているのも特徴的である
（小田急線で活躍する4000形電車）
余談ではあるが，小田急電鉄ではE233系をベースに開発された4000形が2007年9月より活躍している．経緯を見れば，兄弟車両と言っても過言でない関係であり，デザインも非常によく似ている．この車両では，現在では行われていない小田急線のJR直通運転に向けた準備工事がなされているようだ（「市千葉建替えレポートetc」より）．このE233系2000番台も逆に小田急線への直通運転に向けた準備工事（列車無線等）がなされているという話もあり，今後の動向が気になるところだ．
【置き換えられる車両】
常磐緩行線を走行するJR車両は，203系が170両（17編成），207系900番代が10両（1編成），209系1000番代が20両（2編成）となっており，合計で200両の車両が松戸車両センターに配置されている．いずれも，運用は共通となっている．
 | 1982(昭和57)年に営業を開始したサイリスタチョッパ制御の203系． |
 | 1987(昭和62)年に営業を開始したVVVFインバータ制御の207系900番代． |
常磐緩行線を走行するJR車両は，203系が170両（17編成），207系900番代が10両（1編成），209系1000番代が20両（2編成）となっており，合計で200両の車両が松戸車両センターに配置されている．いずれも，運用は共通となっている．
投入されるE233系2000番代は全部で180両（18編成）を予定しており，経年の比較的新しい209系1000番代を除き，203系・207系を2010年度末までに置き換える予定となっている．置き換えられた車両はいずれも廃車になる可能性が高い．運用範囲は従来のJR車と同様で，常磐緩行線（北千住～綾瀬）と東京メトロ千代田線（綾瀬～代々木上原）への直通運転を行っている．
当初のアナウンスでは2008年夏の営業運転開始を予定していたが，実際には１年以上遅れる形での登場となった．これには，2008年2月に急遽発表された特急「成田エクスプレス」号の新型車両となるE259系の製造を優先するためのものという話が「国電総研」のサイトで紹介されている．2009年度は207系900番代を置き換えるために１編成が投入されたが，本格的に投入が開始されるのは2010年以降となるようだ．
【関連過去記事】
□【［鉄］新着情報】JR東・京葉線に新型車両（E233系）を来夏導入へ(2009/09/03[木]作成)
□【［鉄］新着情報】JR東・京葉線に新型車両（E233系）を来夏導入へ(2009/09/03[木]作成)
※写真はすべて筆者撮影,画像は補正・加工･トリミング済み
http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php
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