2月13日(金)から,JR東日本千葉支社はC57形機関車(新津運輸区)牽引による臨時の快速列車「SL春さきどり」号を,千葉みなと駅(千葉県千葉市)~木更津駅(千葉県木更津市)間で運行を開始している.運転は2月15日(日)までの3日間行われる.「貴婦人」の愛称で親しまれるC57形機関車の千葉県内の走行は,イベント列車も含めると37年ぶりとなる.

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▲SL春さきどり号 蘇我~浜野駅間にて撮影
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▲DL春さきどり号 巌根~袖ケ浦駅間にて撮影

 「SL・DL春さきどり号」は,往路となる木更津→千葉みなとはDE10-1665(宇都宮)による牽引で,C57-180(新津)による牽引は復路となる千葉みなと→木更津である.

 当初は,高崎車両センターに所属する「デゴイチ」ことD51形機関車(D51-498)が「SL春さきどり号」の牽引機として予定されていたが,昨年12月に仙台DCの期間中に火入れの際にボイラーを故障させ,新津運輸区に所属するC57形機関車(C57-180)が急遽代役を務めることになった.この機関車は,磐越西線を始めとするJR新潟支社管内での運用が中心となるため,今回のように東京圏にやってくるというのは非常に珍しい.除煙板には,門鉄デフを搭載している.

 列車のダイヤは,撮影を考慮し姉ヶ崎駅で長時間停車をする.また,SLの撮影や乗り継ぎなどに便利な快速「春さきどり」号(485系勝田車)の運行も行われている.
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 例年と同様に踏切などの沿線に配備は,線路立ち入りを防ぐために,多くの警備員が配置されている.東京近郊区間の大回り乗車可能エリアのSL運行は久しぶりとなり,また運転は土休日にも行われるため,沿線には非常に多くの人が集まっている.しかしながら,今年も線路への立ち入りは諸所目立っており,列車が何度も緊急停車している.撮影者や見物客のマナー違反が今年も一部で問題になっている点は残念である.

 なお,C57-180が,新津駅から拠点となる木更津駅まで回送されて到着したのは今月3日(日)の早朝である.送り込み回送となる配給輸送の牽引機は,高崎区のEF64-1001であった.到着後は,5日(木)の火入れの後,6(金),7(土),9(月)~11(水)と試運転が行われてきた.

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▼蘇我駅に停車中の送り込み回送となる配給列車(3日)

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▼試運転を繰り返す「SL春さきどり号」(11日)

 千葉県では,JR東日本千葉支社とタイアップして去年と同様に,今年は「おいでよ房総 春さきどり」と銘打って観光キャンペーンを展開している.1月から3月にかけて行われるキャンペーンの中では,多くの臨時列車の運転が予定されており,なかでも今回の貴婦人の運行は,去年に引き続いて多くの人を沿線に集めている.また,詳細は未定であるが,JR千葉支社は久留里線での旧型客車を利用した臨時列車の運行も,3月下旬ごろにも予定している.



 今回の記事では,一部の写真のみの紹介にとどまり,後日,未公開の画像を他にも撮影した動画等と一緒に紹介したいと思う.


※写真は全て筆者が撮影.

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