社長専属の組織設計士のハヤシです。
先日あるセミナーに参加してきました。
セミナーで色々なことを学ぶことも楽しいですが、そこでの色々な人たちとの出会いも楽しいですよね。
たまたま仲良くなった人たちとは、連絡を取り合ったりしながらお互いの近況報告なんかもします。
そこで気づいたことがあります。
ある人はセミナーで学んだことを上手に活かしていて、ある人はセミナーに参加したのは遠い昔のことのように話をしています。
当然、成果を出しているのは前者の方です。
同じモノを学び、同じ時間を過ごしたはずなのに、このような違いが生まれる理由はどこにあるのでしょうか?
今日はその違いがどこにあるのかを両者を観察していて、これが主な原因ではないかな?というものを書いてみようと思います。
東京なんかに行くと高額なコンサルタントの人たちは一ヶ月何十万円〜何百万円なんて人たちもいます。
では高額なコンサルを受ければ必ずうまく行くのか?
高額なコンサルタントのサポートを受けたとしてもやはり成果を出す人とそうでない人が出てきます。
コンサルタントが伝えている戦略自体は同じようなステップを踏んで作っているはずなのにです。
それはなぜでしょうか?
その違いは何なのでしょうか?
これを検証したところ、ある大きな違いがあることに気づきました。
大きな違いを生んでいたモノは、“戦略に対する考え方”だだったのです。
成果が出せなかった経営者は、高額なコンサルタントのいうことなんだから、そのままやれば上手くいくはずだ!と、それを「究極の答え」のように捉えて実践します。
でも実際はそのままやったからといって上手くいくわけではなく、大概の場合は失敗してしまいます。
それで「高額なコンサルタントのクセして全然成果でないじゃないかぁー」と途中で諦めてしまうことが多いのです。
ところが成果を出している経営者は全く違う考え方を持っているんです。
彼らは高額なコンサルタントが提示してくれた戦略はあくまで「プロトタイプ」だと捉えています。
プロトタイプなのですぐに成果を出せないのは当たり前だと考えています。
まずは市場で試してみて、反応を見ながらカスタマイズしていく。
そしてもう一度それを試してみる。
このトライアンドエラーのサイクルを延々と繰り返すので、いずれそれが市場にピタッとはまるタイミングがきて、大きな成果へと繋がっていくことになります。
自分が高額な費用を払って手に入れた戦略を「究極の答え」と捉えるか、「プロトタイプ」と捉えるか。
この間には大きな違いがあります。
そもそも会社ごとに業界も違えば環境も違います。
まして会社の強みも会社としての成熟度も違うわけですからね。
手に入れた戦略を「究極の答え」だと考えるということは、その時点で自分の頭で考えることを放棄していることになります。
これは物事を一方向からしか見れていないということでもあります。
戦略はあくまで道具であり、その使い方は使い手によって無限の可能性を秘めているものです。
ちょっと想像してみてください。
ある日突然、あなたがたった一人で無人島に放り出されてしまいました。
浜には漂着した空のペットボトル、網、木の枝、ドラム缶などが散乱しています。
島には特に使えそうな道具や役に立ちそうなものは見当たりません。
漂着物をゴミだと思い込んでいたら、きっと三日と生きていけないでしょう。
これは完全に思考停止している人です。
生き残る人は目の前にある漂着物を道具として捉え、これをどうやって活用することができるのか、どんな状況で活用するのが最適なのかなどあらゆる可能性を模索するはずです。
戦略も自社のビジネス・業界で、どうやったら使えるのか、うちに当てはめるためにはどうしたら良いかを考えて、カスタマイズしながら使っていかないといけません。
道具を用途通り使えるか使えないかだけで考えてしまうと、ほとんどが使えないということになってしまいます。
そうではなく、その道具をどうやったら使えるのかを考えるのです。
この考え方ができれば、高額なコンサルタントが教えてくれる戦略だけではなく、世の中で起きていること、異業種の成功事例など全てが自分の成果を上げるためのヒントになるはずです。
中小企業の永続的なセイチョウのために
株式会社ムスビ経営