ホームドクターとして寄り添えるギリギリのアドバイスに感謝

 

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2021年12月16日

 

後腹膜脂肪肉腫と診断された夫。
「希少がん」で患者数がとても少なく、専門病院は沖縄にはない。

沖縄では泌尿器科の医師がこの手術を担当するのだそうだ。

がんセンターでは肝胆膵外科、他病院では肉腫専門の科を持っているところもある

手術は首都圏でやった方が良いのかもしれない…。

 

 

 

 

どこで手術をする? 沖縄県内それとも首都圏で?】

 

 

沖縄に生涯住み続ける覚悟があるのであれば、沖縄の大学病院(琉大)で手術してもよいかもしれないけれど、

骨を埋める覚悟がないのであれば、親族が住む首都圏で手術を考えた方が良いと考え始めています。
私個人としては、沖縄にずっと住み続けたいと考えがあるけれど、それは2人が健康であることが前提の話です。
 
 
沖縄の大学病院での手術2ヵ月後の3月上旬)も考えつつ、首都圏で肉腫(サルコーマ)の手術ができる病院も探し始めました。
「後腹膜脂肪肉腫」は消化器外科や整形外科など複数の科の医師が連携して手術をしなければいけないことを
ネットで知りました。
協力体制が取れそうな病院に、急いで問い合わせをしないと、医師のスケジュール調整が難しくなり、
手術が遅れてしまう。その間に、夫のお腹の中の脂肪肉腫がどんどん大きくなっていく。
 
 
「できたら、来年1月、遅くとも2月に手術をしたい。」

 

 

 

かかりつけ医に”肉腫”を報告する 医師もビックリ】

 

 

検査データを持って、かかりつけ医を受診しました。

私達は様々な科で受診した検査データを、ホームドクターに集約しています。

私達の生活習慣や性格も把握しており、信頼関係が出来上がっている間柄の先生。

希少がんである「後腹膜脂肪肉腫」に罹患したことと、沖縄で手術する場合、最短でも3月上旬で早い時期に手術できない心配を伝えました。

 

 

先生: 「肉腫ったら大変だよ。驚いた。オレ見落としたか?2019・2020年の人間ドックのデータもらってないよな。」と。

 

夫: 「先生、人間ドックのデータをExcelで整理してから渡そうとして、渡していなかったです。脂肪肉腫は2020年の人間ドックの無料オプションでCTを撮ったものなんです。」

 

先生: 「じゃ、見つかってラッキーだったんだな。」

 

夫: 「そうです。沖縄で手術となると、3月上旬で遅くなりそうなので、首都圏で年明けに早く手術ができる病院も探そうかと考えてます。で、沖縄では泌尿器外科が手術を担当するそうだんですけど、がんセンターでは肝胆膵外科が担当するようなんです。本来ならどっちの科が担当する手術なんですか?」

 

 

先生: 「普通は肝胆膵外科だと思うよ。沖縄にはないんだよ。だから、泌尿器外科の医師がバチバチ手術をしているんだよ。

手術を早めたい気持ちは分かるけれど、仮に、早く手術出来ても手術経験の浅い先生に担当されるよりは、遅くとも熟練の先生に担当してもらった方がいいじゃん。オレならそうする。」

 

 

気が動転していた私達は「ともかく急いで!」と鼻息が荒かったので、

「ひとまず落ち着け!」と言わんばかりに、友人口調で話すドクターの言葉に冷静さを取り戻せました。

家族でない患者に、「自分なら○○する」という発言は、医師が患者に寄り添えるギリギリの言葉。

 

 

あとからクレームを挙げる患者も多いなか、踏み込んだ医師の言葉。

真剣に向き合ってくれたドクターに感謝。この人がホームドクターで本当に良かった。

 

 

 

 

6)ホームドクターのありがたさ|おわり

 

 

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