人生意気に感ず「カタールは真のスポーツの祭典か。寺田氏の更迭。バイデンと高齢の壁」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「カタールは真のスポーツの祭典か。寺田氏の更迭。バイデンと高齢の壁」

◇20日深夜、W杯の開会式を観た。闇の中にきらびやかな一角が浮き上がった。最も人気のあるスポーツの祭典だが、その実現の背景には異様な実態が潜むらしいまばゆい会場とそれを包む暗黒は不気味さを象徴しているようにも見える。カタールは人口約300万人の国で天然ガスの輸出で豊かである。豊かさを支えるのは貧しい国からの労働者。その人権侵害も指摘されている。W杯は国を発展させる国策の最大の手段の一つである。気温50度に達する炎熱の中で繰り広げられる熱戦が真にスポーツの名に値するものになることを願う。日本は初戦で強豪ドイツと戦う。日本のサッカー少年たちが固唾を呑んで見守る瞬間である。

◇深夜のニュース速報が寺田総務大臣の更迭を伝えた。首相の腹は決まっていると見ていた私はやはりと思って驚かない。習主席との対面も乗り越え意気軒昂としていた首相に冷水をかけるような出来事である。首相は「日本と日本国民を守る上で大事な一歩を踏み出せた。年末にかけて勝負の時が続く」と決意を示していた。次々と顔をもたげる閣僚の不祥事は岸田首相にとって自業自得に他ならない。大臣の任命は首相の任命責任に尽きるからだ。激務に翻奔される首相スタッフの責任も大きい。最近官僚の資質が落ちていると指摘されているが無関係ではあるまい。日本丸は船頭の危うさと相まって逆巻く海を漂流している。その船に私たち一人一人が乗っていることを思うと気が気ではない。

◇バイデン大統領は20日、80歳を迎え大統領在任時の最高齢記録を更新した。その姿は高齢化時代の象徴ともいえる。現在満82歳の私はバイデン氏の行動をいつも見詰めている。激務に耐えて世界を駆けるバイデン氏を支えるものは長年理想を追って生きた飽くなき情熱に違いない。しかし現実は非情で容赦しない。今月訪問したカンボジアの国際会議では主催国をコロンビアと言い間違え、インドネシアでは疲れて首脳夕食会を欠席した。2年後の大統領選では82歳を迎え当選しても任期中に86歳となる。衰えは一層進むに違いない。私は習近平主席と並んだバイデン氏を見て感じた。政治家同志の対面は真剣勝負でありそこでは滲み出る迫力が物を言う。私の想像力は習主席と対面する位置に故ケネディ大統領を立たせてみた。バイデン氏の前に登場する相手にはアウトロウ・トランプも存在する。この問題にはアメリカの威信をかけた全世界がかかっている。(読者に感謝)