人生意気に感ず「日本アカデミーの入学式に思う。外国人との共生の時代。高齢化と人口減少に抗して」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「日本アカデミーの入学式に思う。外国人との共生の時代。高齢化と人口減少に抗して」

◇私が名誉学院長を務める日本アカデミーで先日入学式が行われた。コロナ禍で壊滅的といえる程の打撃を受けた。東南アジアの留学生110名を迎えることができたことにホッとしたのである。コロナの前の最盛期には1,500名を超えた。アフリカからブラジルに至る世界の若者が入学式と卒業式には民族衣装で集い壮観であった。この流れがピタリと止まったのだ。我が学院は様々な技術も動員させて対応していたが、大きく手を広げたことがマイナスを広げた面もあって大変であった。新規110名の入学は長いトンネルを抜け出る可能性を物語る。私は新しい生徒を前に日本の現状と将来を考えた。高齢化と人口減少は深刻で日本が外国との共生なしではやっていけないことは明らかだ。彼らは逞しい。かつてサムライの志をもって海を超えた日本の若者を思わせる。それに比べて今日の日本の若者は豊かさの中で育ったせいかモヤシを感じさせる。近い将来は外国人の波に呑み込まれてしまうのかという恐怖すら感じる。コロナは去りつつあるがウクライナ戦は日本に未曾有の危機を突きつけている。外国の侵略に対して如何にして日本を守るかということだ。岸田首相は防衛力の大幅な増大を訴え世論は支持する方向である。しかし、外国人の問題は中長期的にはより深刻な問題となるだろう。内憂外患、日本は正に正念場を迎えているのだ。

◇日本アカデミーを卒業した若者は日本社会で評判がいい。コンビニやホテルの現場では日本の若者以上の評価が定着しつつある。外国人労働者に対する法整備も変わりつつある。日本の介護の現状は深刻さを加速させている。認知症が増え、物のように扱われる高齢者の人権問題は地方社会の最大の課題である。介護の仕事は人間尊重とむき出しで対面する場面である。明日は我が身の問題なのに人権意識がない人々によって高齢者は「汚い」、「厳しい」対象になっている。その点、途上国や貧しいアジアの国の若者には「汚い」日本の高齢者を人間として扱う心が感じられる。介護の現場で非常に好評である。日本アカデミーも力を入れる方向だ。給料が高いというだけの問題ではなく、彼らには日本人が豊かさの中で失ったものを持っているに違いない。突き詰めれば教育の問題になる。かつて「汚さ」と廃墟から立ち上がった。あの原点を見詰める時なのだ。内憂外患の危機から今こそ立ち上がる時である。(読者に感謝)