人生意気に感ず「G7の安倍首相。トランプとアメリカの凋落」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「G7の安倍首相。トランプとアメリカの凋落」

◇G7に於ける安倍首相の記者会見は堂々として見応えがあった。首相は穏やかに理路整然と語っていたが厳しい対立があったことを窺わせた。「保護貿易主義についてはG7の中でも激しい意見のやりとりがあった。自由公正なルールを進化させていく」、「G7が自由貿易の騎手としてリーダーシップを発揮していく決意」などの表現を私はメモに止めた。

 G7の会議で、日本を除く5か国と鋭く対立したのはトランプだったらしい。困ったトランプは「シンゾウはどう思うか」、「シンゾウの言うことに従う」と安倍晋三首相に助けを求める雰囲気だったらしい。

 私は直ぐにこうして少しでも貸しをつくって「拉致」に動きを作って欲しいと思った。被害者の家族は安倍さんにすがるような思いであったに違いない。

 伝えられるところによれば、安全保障に関する討議では「完全に安倍首相の一人舞台だった」とも。外交の安倍とも言われる。グローバル化の時代で外交は増々重要になっている。そういう中で、G7という先進国の首脳が集まる舞台でこれだけ日本の存在感をアピールできる人は少ないだろう。

◇トランプ大統領がG7の会議で窮地に立たされた姿はアメリカの凋落を物語るものだ。安倍首相もG7の記者会見で言っていた。「自由、民主主義、人権、法の支配で結ばれたG7(の仲間だ)」と。トランプが他の人たちと対立するのは正にこの価値観である。アメリカの凋落の原因は、この価値と理念に背を向けようとしていることにある。アメリカの偉大なることは、この理念を建国以来高く掲げている姿にある。この価値は普遍的なものである。保護主義やアメリカファーストは、これに反するものだ。

 トランプがアメリカファーストを掲げて現れたためにアメリカは世界各国で指導力を失いつつある。アメリカの影響力の低下は中国やロシアを利することになる。そして世界の混乱をかき立てることになる。この世界の混乱の中で差し迫った課題は北朝鮮である。今、北朝鮮になめられるなという声が湧き起っている。金正恩委員長が鳴り物いりでシンガポールに乗り込もうとしているが、この出し物を全世界が注視している。トランプがなめられるなら、アメリカの凋落は一層加速する。G7の場で失態を見せたトランプの姿は金正恩を喜ばせているに違いない。(読者に感謝)