人生意気に感ず「解散の動き。小池都知事の演説。クリントンとトランプ」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「解散の動き。小池都知事の演説。クリントンとトランプ」

◇衆院選を意識したらしいポスターが目立つようになってきた。風評が広がり濃くなり、虚の中から実が生まれる。選挙が実施されるに至る通常のパターンである。政治家にとって、特に国会議員にとって、選挙は生命線である。落ちたら自分の政治家としての存在基盤が失われるのである。

 

 ところで、衆院の解散選挙は首相の胸一つである。それを前もって明示することはない。政治家の本能的臭覚によって準備に向けて走り出す。秘かにそっとが、いつしかどっとなり歩まらぬ勢いになる、あたかもそれを追認するかのように解散、総選挙となる。これは、私が長い間見てきた現実である。

 

◇解散の風評には根拠がある。それは、安倍首相の悲願とされる憲法改正である。軌道に乗せるには長期政権を実現することが前提で、そのためには選挙に大勝することが必要なのだ。12月15日に行われるプーチンとの北方領土交渉も一つの材料となっている。硬直した交渉が歴史的に発展すると囁かれている。

 

◇安倍首相の所信表明演説は堂々としていたがいつものことで、目新しい感動はなかった。

 

 ほぼ重なるようにして行われた小池都知事の所信表明は、胸を打つものがあった。混沌とした都議会に鮮烈な花が咲いたように感じられた。文章もいいが、話すのがうまい。女性知事の決意が現われていた。

 

 形骸化が叫ばれ、政務活動費の不正で醜態を晒す地方議員。地方政治に強い衝撃を与えるに違いない。本格的に都政改革のメスが入れられる。メスの切っ先に怯えているのは舛添前都知事ではないか。「せこい」という言葉が使われたが、お粗末で日本の恥というべき知事であった。

 

◇太平洋を挟んで、呼応するように二人の女性が気勢をあげている。小池百合子とヒラリー・クリントンだ。テレビ討論はクリントンが勝利したようだ。西部劇に例えるなら、女性ガンマンがならず者に痛撃を与えた姿に見える。

 

 今月の「ふるさと塾」は、会場の都合もあって今日(29日)となった。日吉町の前橋市総合福祉会館、午後6時半。テーマは大統領選挙。私は、学生時代、中屋健一さんの「米国史」のゼミに出た。ゼミの光景が懐かしく甦る。大統領選を通してアメリカの建国の歴史と民主主義の現実が分かる。大衆迎合主義が妖怪のように動き回っている。トランプがその妖怪のように見える。(読者に感謝)