人生気に感ず「阪神大震災を見詰めよ。廃棄食品流通の深い闇」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生気に感ず「阪神大震災を見詰めよ。廃棄食品流通の深い闇」

◇阪神大震災から21年が過ぎた。あれは平成7年(1995)、1月17日だった。6,434人が犠牲になった。多くの教訓を残した筈だが、それを活かせぬ間に、「3・11」を迎えた。そして、現在、同様な都市型大災害、例えば首都直下地震などが近づいている。今、改めて阪神大震災を見詰めなおす時。その上で「3・11」東日本大震災をしっかりと受け止めるべきだ。

◇私は、平成8年に出版した「炎の山河」の冒頭、次のように書いた。「オモチャのミニチュアが子どもの小さな指の一突きで押し倒されたかのようにあっけなく横倒しになっている高速道路があるかと思えば、五十年前のB29による爆撃の惨状はかくやと思われるようなペチャンコになった家々がある」

◇あの大震災は日本社会の一大転換点だった。自己中心と言われた若者の驚く程多くがボランティアで救済活動に参加。若者を中心としたボランティアの数は1年間で延べ120万人と言われ、NPO法成立の契機となった。平成12年度の「国民生活白書」は、主題を「ボランティアが深める好縁」として、阪神大震災が提起する問題を取り上げている。

 大災害対策で重要なことは地域の連帯である。現在、地域の連帯が崩れ、人々の心は貧しくなり、騙し合いの社会になっている。しかし、「阪神大震災」が教えたことは、日本の社会の底流には凄いパワーが秘められているということだ。このことを、今始まろうとしている大災害の時代に生かすことを考えねばならない。

◇廃棄処分された冷凍食品が、産廃業者を介して、大規模に食品として流通されていた実態が明らかになってきた。なぜ、このようなことが企業の方針としてなされたか不思議に思う。企業倫理の欠如は言うまでもないが、ばれない筈がない馬鹿げたことがなぜなされたか理解し難い。このような企業は、食品を扱うということもあって、社会的に存続を許されないであろう。

◇廃棄食品は、産廃業者・ダイコーから「みのりフーズ」が仕入れ、「みのりフーズ」が横流ししたとされる。これら廃棄食品の中には前橋、高崎に製造元がある食品も見つかっている。両市以外では24の自治体があるという。最も古い賞味期限は2007年だというから9年前に切れていた。深い闇に繋がっている。(読者に感謝)