人生意気に感ず「大川中閉校。大川小と船越小。奇跡の一本松。五輪と群馬」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「大川中閉校。大川小と船越小。奇跡の一本松。五輪と群馬」

2013年3月7日(木)

人生意気に感ず「大川中閉校。大川小と船越小。奇跡の一本松。五輪と群馬」

◇宮城県石巻市の大川小の名は東日本大震災という出来事と共に永く災害史に残るだろう。大川小学校の進学先である同地域の大川中学が閉校になる。

 中学の新入生が少ないため別の中学に統合される。新入生減少の理由は同地区唯一の小学校・大川小からの新入生がほとんどなくなったからだ。大川小では、大震災の津波で児童の7割が犠牲になった。同地区中学の閉校の報に大川小の被害の悲惨さを改めて思う。

 大川小学校では避難の遅れによって児童74人と教職員10人が犠牲になった。何度も書いてきたが、宮城県の大川小と岩手県の船越小の出来事は忘れてはならない。現場のリーダーの咄嗟(とっさ)の判断が多数の生命の運命を決める。船越小では校務員田代さんの「逃げましょう」という鬼気迫る様相に校長は押されたと振り返る。そのために全員が助かったのだ。

 大川小は高台に移転する計画。小学校跡には訪れる人が後を絶たない。正門跡で冥福を祈る人及び避難の焦点となった裏山の写真は改めて胸に迫る。

◇東日本大震災は迫る大災害の序曲である。天の警告を真摯に受け止めそれを活かすために災害史を全国の児童生徒に教えるべきだ。その中で、大川小と船越小の検証結果は特に重要だ。

◇「奇跡の一本松」が復元する。一本だけ津波に耐えた。荒涼とした海岸にひょろりと立つ姿は見る人を勇気づけた。鉄筋の建物も押し倒す力に耐えた姿は正に奇跡。生命力の象徴だったが力尽きて枯死した。

 復元作業は震災2年目3月11日の前日に完成する。千年に一度の大災害の記念碑になる。やがてまた来る大災害を貫く語り部となるために21世紀日本の技術力が活かされている。

 幹は防腐処理されくり抜かれた内部は炭素繊維のパイプで補強する。炭素繊維は日本が世界に誇る素材。鉄の10倍強いのに重さはその4分の1。太陽観測衛星「ひので」にも使われた。奇跡の松にこの素材を使うことには技術力で災害を克服しようとする日本の決意が込められている。

◇IOC視察員の表情に満足がうかがえる。昨日、自民党県議団の朝食会で私は五輪招致に向けて私たちもアクションを起こすべきだと発言した。世界が集まるスポーツの祭典は群馬に大きな活力をもたらす。高速交通が発達し東京から近く自然が豊か。群馬を売り出す絶好機。子どもたちの心を鼓舞し教育効果も大だ。(読者に感謝)

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