授業がはじまってしばらくたったところで、今日は日本の大学とアメリカの大学の違いについて書きますよん。
まずこっちで取った授業について。今学期は
COM (コミュニケーション学部)の、Introduction to advertising (広告学基礎)
SMG(ビジネス学部)の、Management as a system (システムマネジメント)
CAS(Arts and science学部)の、Introduction to International Relations(国際政治基礎)
を取りました。
COMとかSMGとかっていうのは日本の大学で言うと学部みたいなもので、3つの学部に入ってるってなかなか珍しいので言うとびっくりされます。(慶應で学部どこって聞かれて、「法学部と商学部と経済学部です」って言ってるのと同じ。笑)
3つの違う学部に入れるのは交換留学生だからですが、それでもアメリカの大学はMajor(専攻)に関してかなりフレキシブル。1年生のころは、まだMajorを決めなくても良いのです。
そしてMajorを決めたあとでも、Minorとして他の学部の授業も取れます。
これは慶應には無い良いシステムだなーと思います。
慶應は、いつ専攻を決めるかって、高3の、大学受験の時に決めるんですよ。
学部ごとに入試問題が違って、入学したらもう変えられない。(転部のシステムもあるらしいですがかなり難しいです)
だから例えばあたしみたいに法学部に入ったら、その学部の授業しか取れません。
私は慶應は法学部政治学科、文学部、商学部の入試を受けて全部受かったのですが、なんで法学部にしたかっていうと、「偏差値が高くてかっこいいから」。
もうアホすぎます。偏差値ばかりにとらわれる受験病。
入学して、政治にあまり興味がないと気づいてももうあとの祭り。4年間政治を勉強しなくてはいけません。
それに比べて、アメリカの大学は「専攻は大学に入ってからゆっくり考えればOK!」っていうスタンスなので、実際に勉強してみて、自分が興味があると思ったものを専攻にできるのです。いいよね。
あと日本の大学とアメリカの大学で違うところは、授業のシステム。
そもそも、取る授業の数が全然違います。
まず慶應では普通1学期に10~15個くらい授業を取ります。
日本の大学は、1年で何単位まで取れる、っていうのが決まっていてそれで自分で時間割を決めるんですね。例えば慶應の法政 (法学部政治学科のこと。よく法政大学と間違われる)だと1年で52単位まで取れる(そして1授業は約2単位)なので、1学期に10~15個くらいの授業を取る、って人が多い。
でも、ボストン大学は、1学期に取る授業の数は3~4個。
少ないから、楽なのかな?と思われがちですが、とんでもない。1つ1つの授業がとてもハードなのです。
日本は、例えば慶應だと、1つの授業は週1回1時間半、講義のみ、ってのがほとんどですが、アメリカの大学は1つの授業に対して講義だけでなくディスカッションのクラスがあります。
例えば、私の取ってるビジネスのクラスのスケジュールは、
講義2時間、週2回
ディスカッション2時間、週2回
ラボ1時間、週1回
これが全部1つの授業なのです。
それに、日本の大学は講義しかないのに加えて、慶應はマンモス校なので1つの教室に200~300人くらい生徒がいます。それに対して教授が1人。授業に自分からコミットすることはほぼ無く、黙って話を聞いてノートを取るだけ。すごく受け身。
でも、アメリカの大学は講義にプラスして少人数制のディスカッションのクラスがあるので、わからないことがあったら質問できるし、授業への参加が求められます。
あと、成績の付け方もだいぶ違います。
慶應は、期末テスト一発で成績が決まる、というものが多いのですが、(教授によっては中間があったり出席をとって成績に加味したりする)
アメリカの大学では成績を決めるのには色々なfactorがあります。例えば私の取ってるビジネスのクラスの成績の付け方はこんな感じ↓
50% Examinations: (テスト)
I 6%
II 17%
III 27%
15% In-Class Memos: (ライティングのテスト)
I 4%
II 5%
III 6%
7% Flash Assignment (グループプロジェクト)
I 7%
10% Class Participation (ディスカッションでどれだけ発言したか)
18% Industry Project (プレゼン)
Team Introduction 4%
Industry and Company Financial Analysis 7%
Futures 7%
と、テストだけでなくプレゼンとか課題とか、色々な要因が加味されて成績が決まるのです。テストも、中間の中間、みたいに小さいテストがちょこちょこあります。
そして、日本とアメリカの大学で大きく違うのが、生徒の授業への態度。
日本より、アメリカの生徒の方が150倍くらい真面目です。
日本では、「進級するために単位さえとれればいいや」と考える人がすごく多い。
しかも成績が期末テスト一発で決まるので、期末の前に他の人のノートやシケタイ(先輩が作った試験対策プリント)を必死で集めて、(ノートを集める時の行動力だけはすごい)それを使って直前だけ勉強する、って感じ。だから、授業中寝てたり、出席が無ければ授業を休むのは日常茶飯事。
ちなみに他人事みたいに言ってるけど私もまさにこのタイプの学生でした。
交換留学を目指してたので、2年生まではGPA3.7をキープしていたのですが、留学に受かってからというものの気が抜けてしまい授業も切るようになり、、3年生では単位何個か落としました。アホですね。
そんな慶應の生ぬるいスタンスでアメリカの大学に行くとどうなるかと言うとね、
死にます。
みんな本当に真面目。毎日勉強します。というのも、毎日宿題が出るから勉強せざるを得ないのです。何十ページというリーディングの課題が毎日出ます。
そして授業を切る人なんてほとんどいない。みんなちゃんと授業聞いてるし、ディスカッションでもよく発言する。
私は大学で毎日勉強するという習慣が無かったため、(慶應のスタンスでいたため)、最初の方はあんまり予習も復習もしてなかったんですね。
そしたら、ビジネスの授業がちんぷんかんぷん。
いきなり簿記みたいなのが始まり、謎の計算式やら専門用語やらが飛び交い、なんのことだかさっぱりわからない。
しかもこのクラスは、Accounting, finance, management, marketing..などビジネスの基礎を全部1学期で終わらせるインテンシブコースなのでめちゃくちゃ早い。
そして、気づいたらもうすぐ中間テスト。範囲は accounting (会計)。
このままいったら確実に0点。
読み終わらないであろう膨大な量の教科書。
(そして私は英語を読むのがとても遅い)
ピンチ!
そこで私がとった手段は、
ニューヨークの紀伊国屋で会計についての日本語の本を買い込んでそれで勉強しよう作戦。
(ニューヨークには大きい紀伊国屋があって、日本語の本が買えるのです。配送もしてくれるので便利)
日本語で勉強するなんて邪道ですが、緊急だったのでしょうがない。
そしたらaccountingがわりとわかるようになって、更にクラスのチームメイトとも必死に勉強した結果、最初の中間テストではなんと90点を取る事ができました。
やった!やったよお母さん!
それ以来こりてちゃんとリーディングやるようにしてます。予習復習だいじ。
日本とアメリカの大学の違いについてはまだ色々思うことがあるのですが、長くなってしまったのでまたそれは次の記事で。
じゃっ