あなたの人差し指を咥えて
軽く歯をあてたの
そのまま、唇をすぼめて
あなたの指に すいついた
あなたを上目遣いで眺めて
あなたの爪先を強く噛んだ‥‥
っつぅっ‥‥
一瞬 眉をひそめたあなた
引き抜かれた指先には
あたしの歯形が残ってる
だって、あなたの爪痕が
あたしの心に残ってるんだもの‥‥
ときおり お腹の底の深いところで
ジン‥‥として
滲み出すような熱いものを
身体の深いところにある女で感じてしまうから‥‥
あたしは ちょっと身悶えるのよ
あなたのせい‥‥
あなたのせいなのに‥‥
あの日、あたしが噛みついた歯形が
ずっとずっと
あなたの指先に残ればいいと思った
ひりひりと焼けつく火傷のように
あなたの身体の奥底で
あたしをずっとずっと感じ続ければいいのに‥‥