あたしのくちびるをなめるのは あなた |  碧い月のひとりごと(八月乃暖穏の覚書)

 碧い月のひとりごと(八月乃暖穏の覚書)

あることがきっかけで、記憶が長くもたなくなったことに気づきました。
だから、忘れないために。
大事な記録と記憶。 忘れたくない思い出。
気が向くままに書いていきます。



あなたの人差し指を咥えて

軽く歯をあてたの




そのまま、唇をすぼめて

あなたの指に すいついた








あなたを上目遣いで眺めて


あなたの爪先を強く噛んだ‥‥




っつぅっ‥‥


一瞬 眉をひそめたあなた







引き抜かれた指先には


あたしの歯形が残ってる








だって、あなたの爪痕が

あたしの心に残ってるんだもの‥‥









ときおり お腹の底の深いところで


ジン‥‥として





滲み出すような熱いものを

身体の深いところにある女で感じてしまうから‥‥



あたしは ちょっと身悶えるのよ








あなたのせい‥‥



あなたのせいなのに‥‥





あの日、あたしが噛みついた歯形が


ずっとずっと
あなたの指先に残ればいいと思った





ひりひりと焼けつく火傷のように


あなたの身体の奥底で
 

あたしをずっとずっと感じ続ければいいのに‥‥